今のアメリカの実態


みなさん、こんにちは。ニューヨーク在住のIchiroです。

はい、前回までの要約です。

<前回までの要約>

  1. FX(CFD)トレードにおいて、BTCUSDには手を出す気はなかったが、考えを改めてデモ口座でトレードを開始することにした。
  2. ジェネリック薬のオンラインショップでクレジットカードが使えず、代わりにビットコインでの支払いが可能だったので購入しようとした。
  3. 肝心の商品は品切れだったが、将来の支払いのため今ビットコインの購入のみを検討することにした。
  4. オンラインショップが推奨する業者のうちNo.1は営業停止中で、No.2はUSAが営業地域外だった。
  5. ビットコインを買うための準備として交換所、ヘッジするためのFXの口座などについて検討した。

今日は少し仮想通貨からは離れた話題になります。

先週購入するビットコインの値下がりリスクをヘッジするためのFX口座に入金する話をしたと思います。そのブローカーはカード入金する場合は、顔の横でカードの表と裏が移っている写真を送るよう要求してきました。「めんどくせー」と思いながらも渋々従いましたが、結局そのカードによる入金は認められませんでした。理由は、
「あなたのID(Identification 名前のことか?) と署名が一致しません」

なんじゃ、そりゃ~!

IDとはIdentificationの略で普通は身分証明書を表します。私はパスポートを提出していますので、そこに表記されている氏名(ローマ字表記)のことだと思われますが、通常IDに氏名の意味はありません。またクレジットカードの署名は氏名と一致しないことはよくあります。こんな感じのが多いです。

なんか落書きみたいですみません。(上記は私のサインではありません)

なぜこのブローカーはこのようなバカげたことを要求するのでしょうか。それは彼らがアメリカの連邦政府未公認の業者だからです。アメリカに睨まれるのが怖いのです。日本の場合は、有名な海外業者はほとんど日本政府未公認ですが、「それでもやりたい人は自己責任でどうぞ」てな感じでその辺は割りと自由です。

ところがアメリカは自分でリスクをとる自由もありません。こうやって私は何度も海外業者から追い出されてきました。なぜこんなにも規制が厳しいかといいますと、オバマ政権が制定したドッド・フランク法の所為です。

ここからは私の愚痴になります。しかし今のアメリカの実態を知るという意味で、皆さんにとっても有益な情報だと信じますので書きます。なぜならアメリカは世界覇権国であり、仮想通貨はそのアメリカの金融覇権を崩すかもしれないからです。

そもそも製造業がイケてないアメリカにとって、金融業は農業、IT、映画などとならぶアメリカにとって極めて重要な産業ではありませんか。それなのになぜウォール街の手足を縛るようなバカげた法律を作ったのでしょうか。
さっぱり分かりません。

ワシントンに三十年以上在住している、伊藤貫というアナリストがいます。この人は実名で本も書いている人なので割りと信用できる人だと思いますが、その人が言うには「オバマは、『僕って頭いい~』とか考えているだけで、私(伊藤氏のこと)は全然評価していません」って言っていました。

また、あの悪名高きオバマケアですが、これは貧困層を保険加入させるために補助金をバラまいて、その財源として私のような中間層には増税したというとんでもない代物です。おまけに余計な条件を付けたために保険料が大幅に高騰してしまいました。結局私は保険料が高すぎて加入していません。私の友人は妻、子供2人の家族で月々1,200ドルの保険料を払っています(111円/ドルとして133,200円/月です)。それも払戻率が一番低いクラスの保険です。しかも更にすごいことに、先日病院に行こうとしたところ、どの病院に電話しても「オバマケアは受け付けてない」と断られ、結局実費で病院にかかることになったそうです。結局アメリカの医療システムは崩壊しつつある、というのが正しい現状認識でしょう。これは一つの政権でどうこうなるような問題ではありません。

話は変わりますが、現在アメリカでは小売業が苦境に立たされているそうです。これはバカ高い保険料の所為で購買力が落ちているのも原因のひとつではないか、というのが私の考えです(貧困層はたいして金払わず保険加入が可能だが、彼らは元々購買力が小さい)。なぜなら安売り店はそれなりに客が多いからです(自分の体験から)。上記の私の友人のように、月に133,200円も健康保険に払っていたら他の物なんて買えないですよね。

こういったことに対する既成政治家への怒りが、先の大統領選でサンダース候補(彼は学費と医療費を安くすると公約した)がヒラリー候補を追い詰め、トランプ候補を当選させた原動力です。今年の6月には、ワシントンで共和党と民主党の野球試合のための練習をしていた共和党関係者が、サンダース候補の支持者に銃撃された事件が発生しました。

前述した伊藤貫氏の講演のビデオを観ましたが、その中で彼が話した内容の一部は以下のようなものです。

  • 1999~2013年に、40~55歳のアメリカ人白人男女の死亡率が22%上昇した。
  • その主な内訳は、薬物やアルコール中毒、自殺などである。

彼は、「アメリカの白人は絶望しているんだ」と言っていたのが印象に残っています。アメリカでは今確かに、オピウム系鎮痛薬(ようするにアヘン入りのやつ)の乱用が蔓延しています。

上述のワシントン銃撃事件の犯人(射殺された。自殺みたいなもんか?)は、66歳の白人男性だったそうです。私は政治家が銃乱射のターゲットになりつつあるのではないか、と思っています。共和党は国民の銃所持に賛成している政党ですが、それが銃乱射のターゲットになってりゃ世話ないですよね。

いかがでしたか。

アメリカ衰退の兆候はまだいっぱいあります。そして私は伊藤貫氏が主張しているように、今後アメリカはゆっくりと衰退していくと思っています。

そうなると金融におけるアメリカの影響力も衰え、そこに仮想通貨がドルを通さない決済に使用されるようになるかもしれないということが、今の私が考えていることです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

ABOUTこの記事をかいた人

ニューヨーク在住のFX兼業トレーダー。 専業トレーダーになって経済的自由を手に入れ、英語圏で本を出版 することを目指している。