天空の狐さんのことを個人的に知っています。そして、記事内容としては、まあその通りだろうなと思うところです。ボリュームも多くないので一度読んでみてもいいでしょう。
今後のトレーディングのスタンスですが、自動売買の戦略仮説を立てるところから、各トレーダーが決め打ちをして臨むスタイルになるのかなという気がしています。
伝統的なシステムトレード
過去データを分析し長期運用を継続する伝統的なシステムトレードは、まだ仮想通貨には適用できません。私の感覚からの知見ですが、分足の分析で7~8年以上のデータが必要と考えるからです。
その間においてもいわゆるレジーム・チェンジ(急激な状況変化)が起こっていれば、その過去の期間にいくら儲かっていても、直近のデータ期間で儲かっていなければ全く意味がありません。
仮想通貨のシステムトレードは、短期間(半年~1年半)におけるデーターマイニング手法や、決め打ちシナリオ手法くらいしかなく、もしくは買いっぱなしや全く仮想通貨を保有しないといったシステムトレードと切り離して考える手法もあるかと思います。
トレードロジックの需要
天空の狐さんが「自動売買ベースのヘッジファンドからトレードロジックの見直しのアドバイスを求められている。」とありますが、まさに同じことが私にも起こっています。ほとんどの人が、今年の下落トレンドからのパフォーマンス捻出に苦しめられていることがわかります。
そして、アドバイスを求められるわけですが、実は私もどうすればいいのかわかりません。なので、聞く人によっては満足いく答えは得られていないと思います。もしくは出し惜しみしていると思われているのかなとも感じますが、決してそんなことはありません。
なぜそのようなズレが生じるのかまとめてみます。
的確にアドバイスできない理由
1、本当に儲かるロジックは地味に儲かる。=結構負けるので大して面白くない。
ロジックそのものは本当に大したことがないものがほとんどです。そして、いわゆる公開情報しか使わないので、まあそんなに劇的に儲からないです。
質問してくる人というのは、劇的に儲かることを期待していますよね。でも、めちゃ地味なので稼働中は面白くないですし、その結果、長期間の自動売買を続けられないのです。
2、仮に現状打破のシステムを提供できた場合
アドバイスを求められたことに対して、しっかりと応えるとします。今の相場状況にふさわしいシステムが稼働します。仕組みは超単純で超短期(1~3ヶ月)のバックテストでOKで、稼働後もよく動きます。
でも、こういう状況は長く続かないんですよね。必ず稼働中止をする時期がやってきます。的確に稼働中止ができるかどうかがカギでもあり、そんな状況では間違いなく「あいつ、やりよったな。」と責任を押し付けられるのです。
市販のトレードシステムというのはまさにこちらのタイプがほとんどで、特に連勝するようなシステムが注目されますが、必ず終わりというのが割とすぐにやってきます。
チューンアップみたいなこともやり、労力をかけてパフォーマンス維持に努める形ですが、それってシステムトレードのいいところを犠牲にしていないか?とも思うわけです。
リスクを負ってGO
そうなると、ある程度シナリオを想定して相場に臨むことになります。天空の狐さんは、「短期の回転売買を繰り返すトレードロジック」を推しています。一方で、夏からは上昇相場が始まるのでその仕込み時期という捉え方もできます。どちらかの戦略に絞るか、あるいは両方を取るべきなのか。このような判断を問われることになります。
2017年の秋~冬は仮想通貨暴騰の時期でしたが、この時期に「短期の回転売買を繰り返すトレードロジック」が通用しないのは明らかです。私も普通に買いっぱなし戦略に切り替えましたが、出遅れ感は当然ありましたよ。
まとめ
シナリオを想定して相場に臨むことになるわけですが、短期の回転売買なのか、夏からの上昇相場を狙うべきなのかが判断に迷うところです。短期の回転売買の方が少数派なので勝つ可能性はこちらのほうが高いかもしれません。それではよい一日を!