ビットコインのクオンツ分析

皆さま、こんにちは。クリプトトレーダーです。本日のテーマは「ビットコインのクオンツ分析」です。自動売買をするには定量的な分析というのが不可欠です。ベースのモデルがしっかりと構築されていれば、執行する段階でも安心ですよね。今回はその材料を提供したいと思います。

アイデアの実現

まずはアイデア=ネタが重要です。常にマーケットと向き合うことで、これは!というネタに巡り合うこともあるでしょう。ネタがよければ多大な成果を期待することができます。

今回は日中のアノマリーを狙ったテクニックを紹介します。まだビットコインのマーケットは日も浅いのでアノマリーというほどの固定的な歪みはないかもしれませんが、歪みがないとも限らないだろうという推測で物事を進めていきます。

平均した日中データ

過去1年半の1分足データを全て平均してみました。Bitmexの生データを使っており、一部高い価格に引きずられることもあるでしょうが、そこは平均化することでカバーできていることにします。シンプルが一番です。論より証拠で以下がその画像です。

このチャートを見て典型的な一日の動きを想定してみます。ここはかなり主観的な意見となります。

  1. 9時から13時まで下落するのではないか?
  2. 17時半から20時まで下落するのではないか?
  3. 20時から1時半まで上昇するのではないか?
  4. 4時半から9時まで上昇するのではないか?

バックテストでアイデアを検証する

思い付きだけでトレードをする方もいらっしゃいますが、システムトレーダーにはバックテストをして検証をするプロセスが必須です。バックテストをすることでトレーディングを継続することに自信が生まれます。

一つ大事なことがあり、それは既に答えがある中で過去の検証をするだけなので、バックテストの成績がよいのは当たり前です。その成績を疑うことからトレーディングシステムの開発が始まります。

ちょうど上昇と下落がペアになっていることから、セットで検証してみました。

1と3(9時-13時↓、20時-1時半↑)

2と4(17時半-20時↓、4時半-9時↑)

スリッページで$10引いています。大体安定していると言えそうです。

曜日分析

続いて、各曜日で違いがあるのかどうかExcelでチェックしてみました。

曜日毎の標準偏差(値動きの変動)

曜日毎の日中チャートですが、以下の推定をしています。こちらはバックテストをしていません。

  1. 火曜の17時半から20時半は下がるのではないか?
  2. 金曜の23時、もしくは土曜朝4時半から日曜の9時にかけて上がるのではないか?
  3. 水曜の21時から5時は下がるのではないか?

直近のゆらぎ

マーケットの特徴というのは移り変わるものです。直近でどう変わったかを比較してみます。期間はオレンジ色の2018年3月からの約3か月間です。22時から0時の下落が特徴的と言えそうです。

まとめ

以上、過去のデータ分析の一つとして日中の歪みをグラフで見てみました。過去の特徴がそのまま未来に反映されるとは限りませんが、何もヒントがない状態で挑むよりは全然マシです。分析から得られたヒントと自動売買を組み合わせて、少しずつトレードに磨きをかけていきましょう。それではよい一日を!

ABOUTこの記事をかいた人

農耕型・堅実派のアルゴリズムトレーダー。夢はヘッジファンドを自動で運用することです。簡単なプログラミングからパソコンの組み立てまで全て一人でできるバランス感覚の持ち主です。 DeFi(分散金融)をわかりやすくお伝えすべく「クリプト訪ねて三千里」に挑戦しています。