クリプト訪ねて三千里:第845話
カルダノの「公式」ウォレット

Daedalusは、(Yoroiのブラウザやモバイルでの提供と並んで)カルダノの「公式」ウォレットとして、カルダノの「世界への窓」を提供する。DaedalusのUIは、外見上は「アプリ」のように見えますが、もちろんフルノードのクライアントでもあります。すべてのDaedalusインスタンスは、カルダノネットワークに接続されたライブノードです。各インスタンスは、Cardano Ouroborosコンセンサスプロトコルを実行し、Cardanoネットワークの成功のために自らの役割を果たします。これにより、Daedalusは、中央にホストされたサーバーに依存することなく、完全に信頼性の高い方法で動作することができます。

また、Daedalusは、CardanoのコアコンポーネントとCardanoのコードベースを統合し、それに依存しているため、非常に複雑な製品となっています。Daedalusはウォレットであると同時に、Cardanoブロックチェーンの「コンソール」でもあります。

 

Daedalusは、2017年にCardanoメインネットの立ち上げとともにスタートしました。カルダノネットワークの設立初日からプレセールの償還機能を備えた画期的なGUIウォレットを提供しました。当時はCLIウォレットで暗号通貨をローンチするのが一般的でした。Daedalusは、最初からGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を提供し、業界標準よりもはるかに優れたユーザーエクスペリエンスを提供しました。もちろん、初期のカルダノのコードベースの未熟さや欠点を反映して、問題もありました。今回のByronの再起動では、コードを完全に作り直しました。これはDaedalusにも影響を与え、より堅牢で信頼性の高い製品を提供することができました。

Cardanoは、2017年以降、特にByronリブート以降、非常に長い道のりを歩んできました。連合型から分散型のプルーフオブステークシステムに移行し、情熱的なコミュニティによって運営されている何千ものアクティブプールがあります。今ではステークとデリゲーションがあり、完全に分散化されたブロック生産を行っています。また、成功を収めたDaedalus Flightプログラムを開始し、パワーユーザーの皆様に新機能を早期にメインネットに導入していただき、テストと反復にご協力いただいています。最近では、ネイティブ・トークン機能とProject Catalystの投票登録機能を追加しました。まもなく、スマートコントラクトの時代に突入します。驚くべき旅でしたが、私たちはまだ始まったばかりです。

このようにブロックチェーン上の機能が増えたことで、相互依存が複雑に絡み合った製品環境が生まれ、新たな課題が生じています。技術的にもリソース的にも影響があるため、新たな開発は特に困難です。そのため、製品を進化させていく中で、中核となる機能に集中することがますます重要になっています。また、”お客様の声 “の統合をより確実に行うことも重要になっています。

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BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。

第596話からのターン。バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきます。

~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。

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ABOUTこの記事をかいた人

農耕型・堅実派のアルゴリズムトレーダー。夢はヘッジファンドを自動で運用することです。簡単なプログラミングからパソコンの組み立てまで全て一人でできるバランス感覚の持ち主です。 DeFi(分散金融)をわかりやすくお伝えすべく「クリプト訪ねて三千里」に挑戦しています。