ShapshiftがウォレットであるPortisを買収。やはり長年生き残ってきたプレイヤーらは着々とこんな時期でも買収等で力を増していきます。
BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考える筆者が、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムです!

Liquity:https://www.liquity.org/
Decentralized Borrowing Protocol
Makerが生成するDaiは驚異的な速度でDeFiの進化の針を進めましたが、同時に課題をも浮き彫りにしました。ネットワーク自体のスケーラビリティは勿論ですが、直近では、1つはUSDとのペグ維持の困難性、2つは資本の非効率性。
本日紹介するLiquityはそんな問題を解決すると言います。
Liquityは元DfinityのRobert Laukoが率いるDeFiプロジェクト。
主な特徴はこの3つですかね。
・金利ナシ(MakerDAOでいうStability Feeがない、生成・償却時にコストあり)
・110%の担保率
・ガバナンスフリー(アルゴリズムによって各種手数料が自動的に決定)
・強固なペグ維持能力
前述した2つの課題に対して下記のような面白い提案をしています。
まず、資本の効率を良くする為に、彼らは精算のプロセスに着目。
Stability Poolという基金に誰でもLQTY(Liquityのステーブルコイン)を預金することができるような仕様を設けています。このPoolのお陰で、大規模な精算が生じたとしても、PoolのLQTYが債務の解消へ迅速に燃焼されるという仕組み。ちなみにLQTYをPoolに預金しておく人は精算された担保の一部を受け取ることができるインセンティブがあります。
どうやってUSDとのペグを維持しているか、という点の前に、何故Stability Feeがないのかについて軽く見てみましょう。
生成した分のDaiを償却して担保が全て戻ってくるMakerDAOと異なり、LiquityはロックしたETH(時価)をLQTY($)分で買い取る感じ。とのこと。
例)2ETH(200$)をロックして、200LQTYをMintしました。償却する時、1ETHが200$になっていた場合、200LQTYをRedeemして戻ってくるのは1ETHとなります。
DaiではETHのアップサイドが取れるけど、LQTYは逆にダウンサイド取るってスタイルでしょうかね?すいません、和訳しながら書いているので、いつも通り深くは考えていないですが、中々アグレッシブな設計な印象。
と、ここまで書いて気づいたのですが、ペグの維持の仕組み。
LQTYが$1.00以下になったら、LQTY保有者はLQTYを償却してETHを取り戻し、そのETHをUSDに換金すればアビトラによる差金が生じる為、投機家がマーケットメイクをしてくれるだろうと記載しています。
あれ、でもLQTYを償却して得られるETH(時価)はLQTYの価格分のはず。。
となると、アビトラはできないのでは?
んー、どこか誤読があるのか、もうちょいWhitepaper読み込んでみます。
ちなみにLiquityは、まだUSDやETHの価格を持ってくるオラクルは検討しているとのことです。
元MakerDAOのAshleigh Schapがチームに加わる等、MakerDAOの補完的な役割になっていきそうな。
拠点はスイスらしいですね、クリプト天国。
・出資ラウンド(2020/4現在): –
・資金調達額:-