皆さま、こんにちは。クリプトトレーダーです。本日のテーマは「ニンジャトレーダーで仮想通貨のバックテストをしよう」です。ニンジャトレーダーとは、トレーディング業界で老舗とも言うべき自動売買プラットフォームで、主に米国先物に強いツールです。
この度、レバレッジ取引で有名なビットメックス(BitMEX)という香港の仮想通貨交換所がニンジャトレーダーと接続可能になりましたので当記事で検証しようとした次第です。プレスリリースの詳細については「Connecting BitMEX With NinjaTrader」を参考にして下さい。
ニンジャトレーダー接続の概要
基本的に無料です。大変残念なこととして、ニンジャトレーダーそのものは自動売買用のプラットフォームなのですが現時点でビットメックスに発注はできません。すなわち自動売買ツールとして使うことができません。
ですが、バックテストやフォワードテストとして使う方法としては健在です。日足はもちろん分足で分析が可能です。実際にゼロからプログラミングしてバックテスト環境を作ることを考えれば随分と時間や労力の節約になりますので、目をつぶって使うことにしましょう。
気に入ったストラテジーが出来上がればPythonで自動売買プログラミングをしてもいいでしょう。今は昔と違って自動売買環境を作ることはそこまで難しいものではありませんので、随分とハードルが低くなったなと感じています。API進歩のおかげとも言えます。
☑自動売買はできないが分足でバックテストができる!
※後述しますが手間がかかる面もあり
ニンジャトレーダーのインストール手順
インストール手順は以下の通りです。簡潔すぎるので、詳細は英語ではありますがオリジナル記事をご覧下さい。
- ニンジャトレーダーをインストールする。
- ビットメックス・コネクトをダウンロードし、ニンジャトレーダー上でアドオンのインポートをする。
- XBTUSDの接続完了。ライブでデータの取り込みができ、ヒストリカルデータが取り込める環境となる。チャート画面でデータが動いていることが確認できればOKです。
ニンジャトレーダーでストラテジーの構築
ストラテジーを構築してバックテストをしてみましょう。ストラテジーについては決め打ちで行います。以下のスクリプトをご覧ください。
- 5分足を利用
- 朝方5時~7時の範囲で、4本高値安値のレンジブレイクで逆張りエントリー
- 1.0%のトレーリングストップ
- エントリーから24本目(2時間)で手仕舞い
ストラテジービルダーで、条件を入力すれば自動でスクリプトを作ることができます。英語なのが取っつきにくいところかもしれませんが、やることは決まっていますので触っていれば直に慣れると思います。
カスタマイズしたい場合は、Unlock Codeというのがありますので、コードを少しいじればオリジナルのストラテジー構築も可能です。以下のコード画像例はカスタマイズしたものです。
ニンジャトレーダーで成績評価
気になる成績はこんな感じです。もっとマーケットを観察しながら作り込めば稼働可能なストラテジーが構築できそうです。今回はただのサンプルに近いものがありますので、是非、皆さまにおいてもアレンジしてみて下さい。
累積プロフィットのカーブ
ニンジャトレーダーの問題点
ここまで記事を読んだ方は、なんか良さそうなツールだね。やってみたいねと思っている方が多いかもしれません。ただ、少し問題があります。過去データの取り込みが面倒なのです。
幸い、ファイルインポート等をするような複雑な作業をすることはありませんが、データ取り込みで数に制限(APIの仕様)がありまして一回につきデータが12000個までしか取り込めません。日足であれば2年分で700個くらいなので全然問題ないですが、分足だと一日が1440分として8.3日分の計算です。1年のデータを揃えるのに、44回くらい単純作業を繰り返さないといけないのです。(だから、今回の検証も今年2か月分程度で終わっています。しかも抜けている日もあるかも)
逆張りストラテジーが有効なのは今年だけじゃないの?と思われる方は鋭い方で、まさに今の相場状況に当てはめただけだったかもしれません。ですが、今年は周りでも損をしている人が多いと聞きますので一種の突破口になることだけは間違いないでしょう。色々と検証してみる価値は十分にあると思います。
まとめ
今回はニンジャトレーダーの紹介をいたしました。無料でこれだけのツールが使えるのはいいことです。慣れるのに時間がかかる面もありますが、バックテストそのものが大変な作業でもありますので、その環境が手に入れられるというのは皆様にとっても有益な情報だと思っております。
ビットメックスは販促活動の一環としてニンジャトレーダーのアドオンを採用しました。ビットメックスにとって収益源となるのは売買をしてくれることです。個人的な考えですが、近い将来は自動売買も視野に入れていると思いますので、そうなるとますます使えるツールになると思います。そのような見通しを持ってツールを触ってみるのもいいかもしれません。これを機にぜひ挑戦してみましょう。それではよい一日を!