ビットコイン先物のまとめ

皆さま、こんにちは。クリプトトレーダーです。本日のテーマは「ビットコイン先物のまとめ」です。ビットコイン先物がシカゴの公的な取引所にて上場されたことで、本格的に金融機関が参入することとなりました。取引量の伸びによっては銀行の取り扱いも始まる可能性もあります。2017年は、まさに新たな金融商品として認知された仮想通貨元年だったとも言えます。まずはその先物の知識を得ることから始まり、現物のビットコイントレードと比較してどのように取り扱うべきかを述べてみたいと思います。

ビットコイン先物とは

混乱されている方も多いので、ビットコイン先物を定義することから始めましょう。ビットコイン先物=シカゴオプション取引所とシカゴ先物取引所で上場されている先物です。現時点で、全世界にこの二つの商品しか存在しません。

ビットメックス(BitMEX)でビットコイン先物が取り扱われているのでは?と疑問に思う方もいますが、これはビットメックスという一つの業者が提供しているサービスの一つです。なので、厳密には先物とは言えないかもしれません。(実際の会話とかでは先物と言ってもいますが。)

両者の違いは法的な縛りがあるかないかです。この違いはとてつもなく大きなもので、日本円とANAマイルくらいの違いがあります。

各取引所の取引概要

CBOE(シカゴオプション取引所)にて2017年12月10日に上場されました。契約枚数は1ビットコインで、10ポイント刻みで動きます。シンボルはXBT。日本での取引時間(夏時間)は22:30~5:15 (夜間取引は5:30~6:00、7:00~22:30で土日休み)となっています。取引の核となっている商品の限月は一ヶ月タームで、最終取引日は第3金曜の2営業日前です。成り行き注文が禁止されていますが、あまり聞かない仕組みです。取引量は9千枚というところでしょうか。

CME(シカゴ先物取引所)にて2017年12月17日に上場されました。CBOEの一週間後です。契約枚数は5ビットコインで、5ポイント刻みで動きます。シンボルはBTC。日本での取引時間(夏時間)は7:00~6:00で土日休みとなっています。取引の核となっている商品の限月は三ヶ月ターム(3月、6月、9月、12月)で、各月の最終金曜が最終取引日です。取引量は2~3千枚というところです。

気になるお値段ですが、あまり現物と変わらないという状況でしょうか。上場当初はプレミアム(先物のほうが現物と比べて高い)という状況でした。過熱感とか失望感が影響するかもしれませんね。この辺りはデータを取って指標化してもよさそうです。

これら商品の最終取引日は重要な意味を持ちます。この一時点こそが、現物商品との接点であり、現物の価格をもって最終決済をします。この一時点では先物価格=現物価格です。逆に言うと、この一時点以外は価格のズレというのが生じます。

ビットコイン先物はどこで取引できる?

日本で扱っているところはないという認識です。米国では、Interactve Brokers、トレードステーション、TDアメリトレードで取引が可能です。Ninjatrader(ニンジャトレーダー)は、シカゴ双方の先物を取り扱っていないようですね。口座開設が可能かどうかは各証券会社にお問い合わせください。ここだけの話、日本在住の日本人であっても意外と受け入れてくれるところは多いようです。

ビットコイン先物の意味と将来性

公的な取引所にビットコイン先物が上場されたという意味は大変大きいです。金融機関が堂々と参入できるようになったので、今後取引の厚みが増してくることは間違いないと言えます。仲間内での話として西と東という言葉をよく使うのですが、これは西(米国西海岸=シリコンバレー)と東(米国東海岸=ニューヨーク・ウォールストリート)という意味で、とうとう東が動き出したという話をしていました。東が動くとマネーの動きが以前とは比べ物にならなくなります。

ヘッジファンド業界のパフォーマンスが思わしくない今、彼らが仮想通貨に注目しているのは当然のことです。次の舞台への準備が着々と進んでいることでしょう。

全然ビットコイン上がっていないし、ブームが過ぎてしまったと考えている人は多いと思いますが、それは日本の熱しやすく冷めやすい気質によるものです。投機商品の宿命でもありますが、冷えているときが勝負時ということです。日本のメディアに惑わされず世界の動向を確認しておきましょう。

ビットコイン先物を利用したストラテジー構築

先ほど触れたプレミアム(先物のほうが現物と比べて高い)やディスカウント(先物のほうが現物と比べて安い)を指標化して過熱感や失望感などのセンチメントを把握する。COTレポート(ポジション保有者の属性情報)を見て動きを探るのもいいかもしれません。

いずれにしても、いわゆるクレジットリスク(倒産等で預け残額が消失する危険性)がゼロというのがビットコイン先物の大きな強みで、だったら現物の取り扱いを減らしてビットコイン先物に移行するという動きも考えられます。その流れを把握することも大切でしょう。

まとめ

ビットコイン先物上場は大変早い流れで実現化しました。流石アメリカです。この既成事実は、ビットコインがますます存在感をもたらすこととなるでしょう。今、沈静化しているように見えるだけです。価格が上がるとは言いませんが、取引量の増大や社会への浸透は疑いようがないと思います。長期目線でこの業界をしっかりと目に焼き付けておきましょう。それではよい一日を!

ABOUTこの記事をかいた人

農耕型・堅実派のアルゴリズムトレーダー。夢はヘッジファンドを自動で運用することです。簡単なプログラミングからパソコンの組み立てまで全て一人でできるバランス感覚の持ち主です。 DeFi(分散金融)をわかりやすくお伝えすべく「クリプト訪ねて三千里」に挑戦しています。