皆様、こんにちは。cryptoトレーダーです。本日は、かなり冒険的な記事を書くことになると思います。なぜならば、自分自身どのように「この代物」を取り扱うべきかまだ決まっていないですし、書き進むにつれて別に大した意味もなかった、となって「ボツ」となる可能性もあるからです。「この代物」が存在することで仮想通貨が他の金融商品と全く異なる性質を持つのだということは理解しておきましょう。
さて「この代物」というのは、ビットコイン保有者のリッチリストです。まずはこの画像をご覧頂き、ひとつずつ解説していきたいと思います。(リンクは次の項目で紹介します。)

- ビットコイン保有者のリッチリストで情報戦線
- ビットコインの格差社会
- 上位100のビットコインアドレス
- アイデアの切り口
- 個別口座の特徴
- 今後の宿題
- 最後に
1、ビットコインの格差社会
ビットコインアカウントの分布を示しています。いかに小さい口座が多いかというところです。0 – 0.001BTC=(0~880円以下)のアカウント数が57%を占めるのに対して、その階層のコイン総額は0.01%です。最もコイン総額が多い階層は10 – 100BTC=(880万〜8800万)のレベルです。
100BTC以上のアカウント数は0.1%未満ですが、金額は61%を占めるという構図になり、まさに格差社会です。大体私がこの階層に属しますので、非常に稀な日本人と言えるでしょう。(ハイ、思いっきりウソ!)
数字だけを見てもピンとこないと思いますので、グラフ化します。


ビットコインのUTXOs累積チャートに飛ぶリンク(Bitcoin UTXO cumulative chart)も貼られています。 UTXO (Unspent Transaction Outputs) は未使用トランザクションアウトプットという日本語訳でしょうか。詳細は他のサイトに譲りますが、要するに出来高みたいなものでしょう。
2、上位100のビットコインアドレス
さて、ここまでは単なる統計データベースです。国家の貿易データと同じようなものなので、使い方でトレーディングのエッジが出るわけではないです。違うのはこのサイトの下側部分「Top 100 Richest Bitcoin Addresses」(上位100のビットコインアドレス)です。
ただ単にランキングだけというわけではなく、口座残高と何枚をいつ買って、何枚をいつ売ったのかという情報が掲載されているのです。このパターンを見れば、なんとなくビットコイン相場の大口動向とその動きがわかるはずです。実はこれ、パブリック・ブロックチェーンであるがゆえの公開されたインサイダー情報なのです。ちなみに表示は日本時間です。
3、アイデアの切り口
さて、どう料理してやりましょうか。とにかくこのようなデータはエクセルに落として、まずはいらないデータを思い切って削ります。シンプルにすればするほど「何か」が見えてきます。
1位から19位までを集計してみました。こちらはExcelでガチガチに分析してみます。

ちなみに時間が一緒のものはロスカットが走ったか同人物が保有しているかでしょう。2017/10/20 09:53が気になるところですが、これはBTGのハードフォークと思われますので無視してOKです。なので、上記の「ロスカットが走ったか同人物が保有しているか」という推測は外れたことになります。
アドレスのリンクを進んでいくと過去履歴が見られます。入ったほうが反映も早いので、もし気になるアカウントがありましたら追跡するという方法があります。
4、個別口座の特徴
少し眺めたところ買いっぱなしの口座は全く利用できないということがわかったので、いわゆるアクティブな口座を追跡するのが効率的です。試したところ、いきなり4口座に絞れました。特徴みたいなのもメモしておきます。
1位 3D2o氏
上昇相場のときに数百枚単位で買い上げていき、売りは一挙に千枚単位。相場は当たらずも遠からずで、セオリーという意味では王道か。システムでやっているようには見えず、手張りでやっていそうなイメージです。
3位 3Nxw氏
4千枚から1万枚で数日~数週間持つスタイル。買い増しはほとんどなく売り買い交互のスタイルです。
11位 336x氏
間違いなくシステム売買。連続売買する傾向ありで、やっぱり上昇で買い上がり、下落で売り下がりです。
15位 3R1h氏
千枚単位の売買。BTC口座残高は1~2年で変化せず。BTCの価値が上がっているので、結果的にドル換算で上位にランキングしたというところか。
これら大口の口座が今後も生き残るという保証はないですが、マーケットにインパクトを与えていることは事実です。そして、残高を増やしてきているというのも事実です。実は、これらアカウントが純粋なトレーダーであるという保証はなく、いわゆる取引所・業者であることも考えられますので柔軟に思考を巡らせるのが今の段階だというところでしょう。スクレイピングをして、情報を蓄積したいところです。
5、今後の宿題
- 四氏データのスクレイピング
- 研究開始
6、最後に
以上、色々と考えを巡らせてみましたが、全ては単なる憶測です。ですが、マーケットというのは情報戦であり、このような情報を使って戦えることは何もない人と比べて有利な立場にいることは間違いありません。
これはまだまだ分析の第一歩です。ひらめきを持ち、そのひらめきを信じてしつこく食い下がることで何かが見えてくるというのはよくあることです。どっぷり腰を据えて眺めることで何か法則を見つけたいものです。次は読者の方々の番です。新たに仕入れたアイデアを自分の戦略に取り入れられるよう思考を巡らせていきましょう。それではよい一日を!