クリプト訪ねて三千里:第1300話
金融機関に大きな効率性をもたらすDeFi

制度分散型金融(Institutional DeFi)による本格的な金融サービスの構築は、その価値を取り込むための参加戦略の準備が整っていれば、金融機関に大幅なコスト削減をもたらすことが可能であるとしています。

オリバー・ワイマン・フォーラム、DBS、Onyx by JP Morgan、SBI Digital Asset Holdingsによる共同レポートでは、コードが企業や仲介業者間のミドルオフィスやバックオフィスの業務を劇的に削減するため、このように指摘されています。

既存のDeFiプロトコルは、金融サービス向けに設計されていません。そのため、信頼とコンプライアンスを実現するためのIDソリューションなどのセーフガードが必要である、としています。

より安全な代替手段は、Institutional DeFiと定義され、現実世界の資産をトークン化するDeFiプロトコルのパワーと効率性を、規制や顧客の要件を満たすレベルのセーフガードと組み合わせたものです。

また、金融機関がDeFiプロトコルの複合性を活用し、複数のDeFiプロトコルをパッケージ化して新たなソリューションを提供することで、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性があります。しかし、金融機関はDeFiプロトコルを、貨幣、株式、債券、その他の資産に関する今日の1兆ドル規模の市場の規制基準に適合させる必要があると、同報告書は付け加えています。

この報告書では、金融機関がDeFiに対応するための3つの方法、すなわち、事業ポートフォリオ全体におけるDeFiの意味合いについての全体像を把握すること、既存の事業を適応させ、Institutional DeFiによってもたらされる新しい機会を受け入れるための参加戦略を決定すること、必要な能力を開発して野心を実現するための組織の準備を整えることが提案されています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。

第924話からのターン。暗号資産、DeFi、NFTに感化された新進気鋭の若手が定期的に登場します!
ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムもあり、アメリカ発の最新情報など絶妙にサンドウィッチされて生きた情報をお届けいたします。

第596話~第923話まで、バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきました。

~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。

BRニュースレターにご登録ください!ご登録頂くと日本語版Weekly Does of DeFiが無料で読める!

ABOUTこの記事をかいた人

農耕型・堅実派のアルゴリズムトレーダー。夢はヘッジファンドを自動で運用することです。簡単なプログラミングからパソコンの組み立てまで全て一人でできるバランス感覚の持ち主です。 DeFi(分散金融)をわかりやすくお伝えすべく「クリプト訪ねて三千里」に挑戦しています。