クリプト訪ねて三千里-第1437話 オンチェーン流動性の実効深度:AMMカーブとスリッページの非線形性を解剖

オンチェーン取引においては、表示価格ではなく「どのサイズでどの価格になるか」という実効流動性の評価が重要になっています。

特にAMM(Automated Market Maker)の普及により、従来の板モデルとは異なるスリッページ構造が市場に影響を与えています。

AMMのx*y=kモデルにおける流動性の実効深度を分析し、AMMカーブとスリッページの非線形性を基に、実効流動性を構造的に見ていきましょう!


AMMの基本モデル

代表的なAMMは以下の式で表されます。

x * y = k

ここで、

  • x = トークンAの量
  • y = トークンBの量

です。

この関係により、価格はプール残高から決定されます。


スリッページの非線形性

AMMでは、価格は一定ではありません。

特徴

  • 小さな注文 → 影響小
  • 大きな注文 → 影響急増

これは曲線構造によるものです。


実効深度の概念

実効深度とは、

  • 一定価格変動内で約定可能な数量

を指します。

板モデルでは直線的に評価できますが、AMMでは曲線的です。


コスト関数の理解

約定コストは以下で表されます。

  • 入力量
  • プール残高

重要点

コストは線形ではなく、

  • サイズが増えるほど加速度的に増加

します。


板モデルとの違い

CEX(板):

  • ステップ状
  • 局所的な深さ

AMM:

  • 連続曲線
  • 全体で流動性提供

この違いが戦略に影響します。


実務的な評価方法

以下を確認します。

  • 1%スリッページでの約定量
  • プールサイズ
  • 価格変動幅

 

トレードへの応用

1. 注文サイズ最適化

  • 大口は分割

2. プール選択

  • 流動性の深いペアを選択

3. タイミング

  • 流動性変化を監視

 

AMMにおける流動性は、単純な量では評価できません。

重要なのは、

  • 曲線構造
  • 注文サイズ

です。

実効流動性は、サイズごとのコスト関数として理解する必要があります。

オンチェーン取引では、価格ではなく「どのサイズでどのコストになるか」が戦略設計の基盤となります。

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