ユニスワップv2では、流動性はx*y=kの価格曲線に沿って均等に分配され、0から無限大の間の全ての価格で資産が確保されます。
ほとんどのプールでは、0から無限大の範囲は広いので、この流動性の大部分が使用されることはありません。例えば、v2のDAI/USDCペアでは、0.99ドルから1.01ドルの間の取引のために、わずか0.50%の資金が確保されていますが、この0.99ドルから1.01ドルの間は流動性プロバイダーにとって最も多くの取引量があり、結果的に最も多くの手数料を得ることが期待される価格帯です。
v2の流動性プロバイダーは、資本のごく一部に対してしか手数料を得られないため、両トークンの在庫を大量に保有することで負う価格リスク(インパーマネントロス)を適切に補えない可能性があります。さらに、流動性がすべての価格帯に薄く分散しているため、トレーダーはしばしば不当なスリッページを受けることになります。
ユニスワップv3では、流動性プロバイダーは最も取引が活発であろう価格帯に資本を集中させ、希望する価格でより多くの流動性を提供することができます。そうすることで、流動性プロバイダーは自分の好みを反映した個別の価格カーブを構築することができるようになります。
流動性プロバイダーは1つのプールの中で、集中化したポジションをいくつでも組み合わせることができます。
例えば、ETH/DAIプールの流動性プロバイダーは、100ドルを1,000~2,000ドルの価格帯に、さらに50ドルを1,500~1,750ドルの価格帯に配分することができます。
そうすることで、流動性プロバイダーは、自動マーケットメーカーやアクティブな板注文の形状に近づけることができます。
ユーザーは、流動性プロバイダーごとにガスコストを増加させることなく、すべての個別カーブの流動性を組み合わせて取引することが可能です。ある価格帯で集められた取引手数料は、その価格帯に貢献した流動性の量に比例して、流動性プロバイダーによって分配されます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。
第596話からのターン。バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきます。
~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。
Comments are closed