クリプト訪ねて三千里:第598話
(分散型金融)DeFiはなぜ流行ったか?

前提となる技術や思想には素晴らしいものがある。でもこれだけでブームが起こることはない。必ずそこにはお金の匂いがあるということです。

まず第一に考えられるのが高金利であるということでしょう。銀行のビジネスモデルは、お金を集めてプールしてそのお金を使いたい人に渡すことで利ザヤを稼ぎます。でも銀行って人の手が多大に入っていますし、人が活動するための建物も必要です。
そして、人の手が多いからゆえに様々な問題が発生する可能性からのルール作りと前提となる規制があって、それを守るための規制コストもかかります。要するにすごく高くつくということです。

それでも、お金を使いたい人が高リターンを得られるのであれば高い金利を維持できますが、お金を使っても儲けられないのであれば需要が低下していきます。今の低金利はこれらの複合技ということでしょう。普通預金の年0.001%って終わってません?
いわゆるベーシスでも0.1bps小数点以下ですよ。

話を戻すと、これら銀行のビジネスモデルを自動アプリでやっちゃえというのがDeFiアプリです。また証券取引所をモデルにしたものもあるわけです。取引をするのに相手方を探さなければいけない、いわゆる流動性を提供する側に謝礼を支払うというところで利回り相当が発生します。これらを称してイールドファーミング、利回りをゲットします。

 

変動が激しいのもイナゴトレーダーには魅力的ですね。100倍、100分の一みたいな値動きでクローズアップされるのは100倍の方です。1 BTC分を投資していれば1.7億円です。100万円がなくなったと聞くと一般の人達が怖がるわけですが、100万円が1億円になったという話も事実あり、このような刺激的な世界には注目が集まります。普通預金の年0.001%で100万円が100万円と10円になりました!と叫んでも誰も注目されないですし。

利回り30%~100%で値動きが100倍、100分の一ともなれば黙ってろというほうが無理でしょうかね。

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BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。

第596話からのターン。バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきます。

~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。

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ABOUTこの記事をかいた人

農耕型・堅実派のアルゴリズムトレーダー。夢はヘッジファンドを自動で運用することです。簡単なプログラミングからパソコンの組み立てまで全て一人でできるバランス感覚の持ち主です。 DeFi(分散金融)をわかりやすくお伝えすべく「クリプト訪ねて三千里」に挑戦しています。