クリプト訪ねて三千里:第45話 Numerai

Numeraiはゲーミフィケーション的な形で上手くユーザーに関与してもらうことで、非常に面白いビジネスを構築しているスタートアップです。

Data Scientistネットワークによるヘッジファンドの新しい形。

 

NumeraiはData Scientist達にアルゴリズムを競わせて賞金(トークン)を争うコンペティションの場を提供することで、クオンツファンドのアルゴリズム開発のオープンソースプラットフォームを提供しています。

週間の成績で上位に入ったサイエンティストらには賞金(トークン)が入る仕組みとなっており、賞金は数百万円に上ることもあります。

毎週開催される各ラウンドでは、それぞれのラウンドデータが提供され、参加者(Data Scientist)は、そのデータを読み込んで自分たちのAIを学習させます。(下記図はデータ例)

 

Numeraiにおけるコンペティションの流れは下記の通りです。

1.データの読み込み

トレーニング用のデータを取り込ませてAIモデルを学習。

2.予測

トーナメント用のデータは予測モデルを構築するために使用。

3.スコアリング

予測モデルを作成したならば、Numeraiに提出して採点を待ちましょう!

4.ステーキング

もしラウンドで勝利して報酬を得たならば、2通りの選択肢があります。

・報酬をそのまま受け取る

・報酬をステーキングして、次ラウンドで勝利したときに、より多くの報酬を獲得するか

*もし次のラウンドで負ければ、ステーキングした分はキャリーオアーバーとなりますが、自信がある方は挑戦してみましょう!

 

Numeraiはまるで、ヘッジファンドのOpen Source化とも言えるような動きを創出したスタートアップです。Watsonを開発するIBMやヘッジファンドを始めとする、様々な予測モデルの構築を切望している企業らが、サンプルデータ、報酬(研究開発費)を提供して各自のビジネスに活かしているのでしょう。

著名な支援者である、Investors & Advisor(抜粋)にはFred Ehrsam (Co-founder Coinbase), Howard Morgan (Co-founder of Renaissance Technologies), Juan Benet (Founder of Protocol Labs), Peter Diamandis (Founder of Singularity University aand the IBM Watson AI XPRIZE), Olaf Carlson-Wee (Founder of Polychain Capital), Union Square Venures、と錚々たるメンツがいます。サンプルデータや賛助にはかなりの余裕がありそうですね。

 

勝手にビジネスモデル解析

【Numerai】

・出資ラウンド(2019/5現在):シリーズA 

・資金調達額:$18.5M

 

*出展はCrunchBase

https://www.crunchbase.com/organization/numerai#section-investors

 

・ポジションについて

こちらに幾つか空いているポジションがあるので、興味のある方はコンタクトしてみましょう!