仮想通貨が多くの人々によって取引されるにつれて、コインを用いて利益を得る方法も多様化してきた。最初は取引所での売買を通じたキャピタルゲインの獲得が主な利益各方法であったのに対し、現在では多様な形式のNFT売買、貸付による利息など、現実世界の金融システムでみられるような利益の獲得方法が生まれてきた。

 

Yield Farming, ステーキング, 流動性マイニング(Liquidity Mining)は、そのような新しい仮想通貨の運用方法であり、「インカムゲインを生む」という点で、この3つは共通している。ではこの3つはどう違うのだろうか?

 

Yield Farmingとは?

イールドファーミングは最も有名なインカムゲインの獲得方法である。仕組みは従来の銀行預金と非常に似ており、仮想通貨を流動性プール(Liquidity Pool)に預け入れることで、利息を獲得できる。

ユーザーはETH/USDTのような、スマートコントラクト上に構築された流動性プールに預け入れを行う。預け入れられた仮想通貨はその後同プラットフォーム上の他のユーザーが利用可能となる。借り入れを行うユーザーは、借りたコインを用いてマージントレーディングを行うことができる。

イールドファーミングは分散型取引所(DeX)を運営するうえで必要不可欠である。同時に、AMM(Automated Market Maker)も重要な要素である。AMMは現代の株式市場の注文板のようなもので、売買や賃借を主導するスマートコントラクトである。

 

ステーキングとは?

ステーキングは、PoSを採用しているブロックチェーン上で行われるもので、取引を処理する承認者が処理を行う前に一定量の仮想通貨をブロックチェーン上に担保としてロックするというものだ。取引を正常に承認した後、承認者には生成したブロックから報酬としてそのチェーンのネイティブトークンが配られる。

 

ここで担保として差し出す仮想通貨の量と、ブロックチェーンからバリデーターに割り当てられる取引量は比例する。つまりより多くのコインをステーキングする事で、取引の承認行えるチャンスが増え、結果として多くのコインを獲得することが可能となっている。

 

ちなみにだが、イーサリウムPoSでは取引を不正な形で承認した場合、ステーキングしていた全てのコインが失われてしまうため、ユーザー達は適切に取引を行うような経済的インセンティブとリスクが課されている。

 

流動性マイニングとは?

流動性マイニングはDeFiの核となる部分である。流動性マイニングはユーザーがDeFiプラットフォームに流動性を提供することにフォーカスを当てているが、この運用方法では2つの仮想通貨のペアをプラットフォームに提供することで、LP(Liquidity Provider Token)を獲得できる。コインのペア預け入れ時に獲得したLPの他に、口座内にコインをロックしておくことで継続的にLPを追加で獲得できる。

 

更に、ブロックチェーン上に新たなブロックが追加されるごとに、LPを獲得できるが、この報酬の大きさはLiquidity Pool全体に占める、自分の資金の割合によって上下する。この新たに発行されたLPは所有者にプラットフォーム上のプロジェクトにおけるガバナンス権を付与するとともに、その他の報酬や仮想通貨と交換することも可能である。

 

少しずつ運用のメカニズムは違うが、今回紹介したような方法のお陰で、仮想通貨ユーザーはトレードによるキャピタルゲイン以外でも利益を得ることが可能となり、DeFiではこのようなユーザーを惹きつけるインセンティブシステムが日々発展している。

 

イールドファーミングは最も高いAPY(annualized percentage yield)の獲得、ステーキングはブロックチェーンのコンセンサスシステムの一部、流動性マイニングはプラットフォームに流動性を提供したりと、それぞれの特徴がある。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。

第924話からのターン。暗号資産、DeFi、NFTに感化された新進気鋭の若手が定期的に登場します!
ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムもあり、アメリカ発の最新情報など絶妙にサンドウィッチされて生きた情報をお届けいたします。

第596話~第923話まで、バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきました。

~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。

BRニュースレターにご登録ください!ご登録頂くと日本語版Weekly Does of DeFiが無料で読める!

Explore More

APIでアプリと取引所を簡単連携!クリプト訪ねて三千里:第346話 Zabo

3月 11, 2020 0 Comments 0 tags

先日IPOしたCanaanに対する訴訟の件。訴訟側の投資家の購入額(20万円程)と対した訴訟にはならなそうですが、米国でビジネスをする際にはこういうイベントを最初から考慮する必要があるとつくづく感じさせられます。