Otherdeed NFTの購入ラッシュがイーサリアムのガス代を急騰させ、55,843ETHが今回のラッシュで消費された。この数字はこれまでで6番目に大きいイーサリアムの消費ラッシュとなった。
先週の土曜に起きたこの出来事は、OpenSea内では最大のETH消費量を記録した。仮想通貨DexのUniswap V3 routerとMetaMaskでも同様の記録であった。 Otherdeed NFTは、Yuga Labsによるかの有名なBored Ape Yacht Clubの拡張であり、メタバースプロジェクトである”Otherside”内でのバーチャル領域の購入に必要とされる。 全てのブロックチェーンは取引を承認し、ノードに記録されるためにはガス代、もしくは取引料が必要である。イーサリアムにおいては、ベースフィーと呼ばれるどの取引にも最低限必要なガス代が存在し、ネットワークの混雑時にはガス代が大きく変動する。 Otherdeed NFTが発行されるにつれて、多くの人が取引を早く承認させるために通常よりも多くのガス代を払った。これにより、イーサリアムのネットワークは取引の承認が遅くなるとともに、ガス代が高騰していった。しかしOtherdeedの購入者たちはそんなことなど気にしなかった。ある購入者は、たった2つのNFTを手に入れるために14000ドルのガス代を入札した。(日本円にして180万円) 昨年8月にEIP-1559において起きた出来事は、取引で発生したベースフィーをバリデーターに送信する代わりに、使えなくなったウォレットアドレスに送信することでイーサリアムを失うという結果を利用者にもたらした。当時、EIP-1559の発行によって3000万ドル相当のイーサリアムが失われたと考えられている。 しかし、今回のケースはその数字をはるかにしのぐ結果となった。現時点でイーサリアムの純発行量(生成されたイーサリアム – 失われたイーサリアム)はマイナス52,899ETHとなっている。これはイーサリアムネットワークが甚大な損害、つまりネットワークに流通する通貨を失う結果となったことを意味する。 |
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