仮想通貨トレードでリスクと向きあう

仮想通貨トレード

皆様、こんにちは。cryptoトレーダーです。本日は、仮想通貨トレードに関連するリスクについてお話したいと思います。金融業者向けの体系化されたリスク管理の知識をお伝えするというよりは、どちらかというとユーザー目線で、すなわち「常識の範囲で気を付けること」に主眼を置きたいと思っております。

日本人の特性としてはリスクを極端に怖がる傾向*がありますが、怖がり過ぎる必要はありません。トレーダーはリスクを取ることが収益の源泉でもありますので、きっちりリスクを理解して許容の範囲内で戦っていきましょう。

*リスクを極端に怖がるのは一般的な日本人の特性で、少数ながらもリスクを頭から否定する特攻隊的な人がいるのも日本人の特性です。そんな人も是非、当コラムを一読下さい。

  1. リスクの認識
  2. マーケットリスク
  3. 信用リスク
  4. リスクの回避方法(エビデンスを取る)
  5. リスクの回避方法(仮想通貨の送受信)
  6. まとめ

リスクの認識

トレーダーが取るべきリスクと取るべきでないリスクがあります。取るべきリスクはマーケットリスクです。そのうえで、信用リスクも取っているということも意識しておきましょう。以下のまとめはリスク認識についての考え方です。

  • リスクがあるということを知る
  • 認識できないリスクがあるということを知る

認識できないリスクほど怖いものはありません。認識できないリスクを明確化する最良の手段は、経験すること、知識を持つことです。小さくてもいいですからたくさん経験し、その経験を自分自身の血となり肉となるスキルに変えていきましょう。仮想通貨に関する知識習得方法の一つは本を読むことですが、本では間に合わない最先端知識も多いですので関連ウェブサイトも入念にチェックしましょう。

マーケットリスク

仮想通貨は上下に動きます。保有していて上がれば利益となりますが、下がれば損失となります。これがマーケットリスクで、トレーダーが取るべきリスクです。

逆になったときのことは常に想定しておきましょう。例えばビットコインが$100になったとき、資産額はどうなっているでしょうか。マーケットはいかなる値段も取りうるということを知っていることが大事です。想像の上の上くらいをいくものと考えておいてもいいくらいです。

2001年同時多発テロのときには日経平均が1万円を割れたのですが、ありえないという声が多かったです。リーマンショックのときも異常事態だという話が飛び交いました。私は、ありえないという声のほうに違和感を持っています。なぜならマーケットというのは人間が作ったものであり、全員が偏ればマーケットが壊れることは当たり前のことだからです。人間というのは状況によって極論を展開することがあるのです。

仮想通貨の市場は、金融商品ほど洗練されていないため、全てに流動性リスク(売りたい時に売れない、買いたい時に買えない)があると考えてよいでしょう。以下の2点に気を付けて下さい。

  • 取引の少ない取引所でトレードをしないこと(大手の取引所を使うこと)
  • 取引がほとんどないマイナーな仮想通貨は慎重に売買をすること

信用リスク

業者の取引停止、預け資産が戻らないというリスクです。マーケットリスクよりもインパクトがあります。どこの馬の骨ともわからない者が取引所を運営していると言ってもいいくらいで、それくらいの認識は持つべきです。

事前の評判も重要ですが、それでいて評判がよくても突然シャットダウンすることもありえます。信用して預けている以上、どうしようもないのですがアンテナを張り巡らせる以外に方法はないということです。銀行ではないので余剰の仮想通貨を置きっぱなしにしないという回避方法も考えられます。

最近の話では、ビットコイン消失事件(マウントゴックス)がその例です。先日の中国当局のICO規制、取引所閉鎖の話もありましたが、悪意だけでなく規制の問題もあり、常に身構えが必要なリスクとも言えるでしょう。

リスクの回避方法(エビデンスを取る)

前回の仮想通貨交換所でMoneroに挑戦にて、シェイプシフトで0.3ETHをMoneroに変換するというお話を書きました。結論から言うと、この0.3ETHはなくなりました。

何となく怖かったので3ETHから0.3ETHに変更したのはよかったのですが、失敗のひとつとしては小さい額であるため慎重に取引することを怠りOrderIDを控え損なったということです。

なかなか反映されないためシェイプシフトに問い合わせをしたところ送付先のアドレスはシェイプシフトに存在しないとのことでした。そんなはずはないと思うのですが、アドレスがないと言われると証拠(エビデンス)がない以上どうしようもありません。

OrderIDを控える。画面キャプチャを取るという慎重な姿勢は常に持って下さい。

9/23/2017 追記
【注意】
今回の取引で0.3ETHを無くしました。サイトの詐欺にあったからです。

シェイプシフトの正しいURLは https://shapeshift.io/#/coins です。今回、https://shapesshift.ioにアクセスし、0.3ETHを送金しました。sが二つ続いているところに注意してください。

完全に騙されました。インターネットに触れてからの初めての詐欺被害で、何というか屈辱です。皆さま、是非ご注意ください。なお、本物のシェイプシフト担当者からはレスポンス早く対応してくれており、今回の詐欺発見にもつながりました。シェイプシフトは悪くありませんのでお使いになる場合は是非ご検討ください。

とっさの判断で3ETHから0.3ETHにしたのはよかったことで(0.1ETHだったらもっとよかった・・)そういう意味では常に検索からではなくブックマークからアクセスすることが被害を防ぐ一歩だと思います。くれぐれもご注意ください。

リスクの回避方法(仮想通貨の送受信)

BitstampからBitfinexに送金したときのことです。ETHはちゃんと現物として保有するものとそうでないもの(スマートコントラクト)があるらしく、Bitstampはスマートコントラクトを利用しているようです。そのため、スマートコントラクトを受け入れないBitfinexへの反映が約3週間(20日19.5時間)かかりました。

結果として反映されたからよかったものの、この期間には、様々なドラマがありました。

Etherscanで確認すると、Internal Transactionsというステータスで完全にStuck(はまり込んで抜け出せない)している状況です。結局、取引所に問い合わせをして何回かやりとり(回答は5~7営業日掛かる)をした上で、先方担当による手動での反映となりました。しっかりと説明を読めば回避できた事象で、けっこう額も大きくずっと悩みの種だったのですが、ひとまず解決できてよかったです。

仮想通貨の送受信(送ることや受け取ること)は、トラブルが起こる可能性が極端に高いですのでキャプチャを取るなど慎重に慎重を重ねて取引をしましょう。

まとめ

以上、リスクの話をまとめます。

  • リスクを認識することから始まり、トレーダーは利益のためにマーケットリスクを取っていきます。それと同時に信用リスク(=預け資産が戻らないこともあるかもしれない)を想定し、その対策を考えておきます。
  • リスクの回避方法としては画面キャプチャを取るなどエビデンスを残し、かつ仮想通貨の送受信はトラブルが多いので慎重に取引を実行します。

これらリスクを把握することで、より一層仮想通貨トレードに磨きがかかることでしょう。それではまた!

ABOUTこの記事をかいた人

農耕型・堅実派のアルゴリズムトレーダー。夢はヘッジファンドを自動で運用することです。簡単なプログラミングからパソコンの組み立てまで全て一人でできるバランス感覚の持ち主です。 DeFi(分散金融)をわかりやすくお伝えすべく「クリプト訪ねて三千里」に挑戦しています。