仮想通貨取引所のレバレッジ比率とチャートの関係

皆様、こんにちは。cryptoトレーダーです。本日は、仮想通貨取引所のレバレッジ取引について整理したいと思います。仮想通貨のマーケットはまだ新しい市場であり、ほとんどが個人トレーダーです。

セミプロレベルも参入しているとはいえ、いわゆるギャンブラーも中にはいます。ギャンブラーはレバレッジが掛けられるとなれば資金のほぼすべてを投入します。うまくいっているときはいいのですが、逆にいったときは取引所のルールにより強制的に手仕舞いさせられます。

そこがいわゆるマーケットのオーバーシュートである可能性は高く、その価格水準にひっそりと指値を忍ばせれば長期的に見て少し有利なトレードになりそうだと思ったので今回の記事でまとめてみました。冷静な非トレーダーによる、トレーダー(ギャンブラー)を出し抜くためのトレードが可能となるかもしれません。

1、代表的な仮想通貨取引所のレバレッジ取引

まとめサイトが最近充実しているのでそこを探りながら、自分自身のアカウントで確認していきます。

国内取引所 (倍率)
コインチェック 5
ザイフ 7.77
ビットフライヤー 15
ビットバンクトレード 20
GMOコイン 25
ビットポイント 25
みんなのビットコイン 25
QUOINEX 25

赤字は取引高が多い=インパクトのある取引所です。これだけでは足りないので海外取引所もまとめます。

BTC/USD 取引所 シェア
1 Bitfinex 23%
2 GDAX 19%
3 Bitstamp 14%
BTC/KRW 取引所 シェア
1 Bithumb 66%
ETH/BTC 取引所 シェア
1 Poloniex 25%
2 BitTrex 19%
3 Binance 13%
BCH/BTC 取引所 シェア
1 BitTrex 29%
2 HitBTC 29%
3 Poloniex 13%

この中でレバレッジ取引(Margin Trading)を提供しているのはBitfinex 3.3X、Poloniex 2.5X、GDAX 3X(※日本人の口座開設はできない)ですが、外したくないのがBitMEX 100Xですね。Cex.ioも含めたいところですがマニアックになりますので外します。

参考リンク:Best Bitcoin Brokers For Trading with Leverage
参考リンク:Best Margin Trading Bitcoin Exchanges

2、ロスカット基準

続いて、各取引所のロスカット基準、強制決済を確認します。色々と細かく計算してみたのですが、ここは全てが横並びで、結局は証拠金が半分(50%)になれば強制ロスカットが走ります。

一つ調べてユーザーフレンドリーだったのがBitfinexです。ロスカットレベルに達すると指値でオーダーを出すようにしているため、マーケットに対するインパクトが薄まります。成り行きで出すとマーケットを動かすことになるのでそのような配慮があると安心です。(その指値がつかない状況になるとどうなるのかは知りません・・・。)

3、レバレッジ倍率からの許容損失率測定

強制ロスカットがすべて同じ(50%)であることから、レバレッジ倍率のみで説明できることとなりました。

取引所 倍率 証拠金 ロスカット発動 BTC価格 損失率
コインチェック 5 20万円 10万円 90万円 10.0%
ビットフライヤー 15 66.7万円 33.3万円 66.7万円 3.3%
Bitfinex 3.3 $3,333 $1,667 $8,333 15.2%
Poloniex 2.5 $4,000 $2,000 $8,000 20.0%
BitMEX 100 $100 $50 $9,950 0.5%

損失率の計算はもっと単純で、1÷倍率の50%です。つまり、この損失を超えた時点でオーバーシュートが起こり反転しやすいともいえます。実際は常にフルレバレッジとならないため、この損失率をざっくりと超えた時点が狙い目ともいえるでしょう。

BitMEX基準の0.5~1%あたり、日本人ねらいの3.3~5%あたり、あとは10~11%と16%、21%というところでしょう。

4、バックテスト

CMEのビットコイン指数でバックテストをしてみました。基準値を加重価格の5日平均で計算し、その最高値からの1%、5%、11%、16%、21%の下落でエントリーして5日間保有した後にエグジットというストラテジーを検証してみました。

結局何をやっても、買いでエントリーしている限りは儲かるので簡単には結論付けられないのですが、BitMEX基準1%下落でエントリー、コインチェック基準の11%下落でエントリーというのが比較的安定していました。

(BitMEX基準1%)

もう少し深くバックテストしてみたのですが、最高値からの下落0.5~5%までであれば買って安心というところでした。

システムトレードであれば、0.5~5%下落で機械的なトレード、非トレーダーであれば11%以上下落でエントリーということが考えられますが、過去データがそもそも上昇データしか存在しないので、過去に買っていれば100%勝てたということがわかっても、我々にとってはあまり有益な情報でもないのかなというところです。

5、最後に

以上、オーバーシュートの原因だと仮定したレバレッジ取引について、仮説を立てたうえで検証をしてみました。結局、過去に相場は上がっているので、どのタイミングで買っても勝てるという結論にはなっていますが、やはりリスク管理は大事なので正しく恐れることが大切です。きちんとレバレッジ取引を理解すれば強制ロスカットのメンバーに属することにはならないでしょう。さらに詳しい分析は今後に譲ります。それではよい一日を!

ABOUTこの記事をかいた人

農耕型・堅実派のアルゴリズムトレーダー。夢はヘッジファンドを自動で運用することです。簡単なプログラミングからパソコンの組み立てまで全て一人でできるバランス感覚の持ち主です。 DeFi(分散金融)をわかりやすくお伝えすべく「クリプト訪ねて三千里」に挑戦しています。