クリプト訪ねて三千里:第903話
DeFiのリスク その1

分散型金融とは?DeFiのリスクとリワードを理解する

DeFiには多くのリスクがあります。DEFIとは分散型金融のことで、従来であれば、1万ドルを借りようとすると、まず銀行に預けてある資産やお金を担保にしなければなりませんでした。銀行員が財務状況を審査し、金利を設定します。銀行はプールされた預金から資金を提供し、利息を徴収し、返済が滞れば担保を差し押さえることができます。

すべては銀行にかかっています。銀行はプロセスの中央に位置し、お金をコントロールしています。これは株取引、資産運用、保険など、あらゆる金融サービスに共通しています。

DeFiは、金融サービスを、ユーザーの資金を預かることなく動作する分散型ソフトウェアアプリケーションとして再認識することで、この仕組みを覆します。暗号通貨を担保として差し出すだけで、即座に融資を受けることができます。ブロックチェーン上で資金をプールした人々がスマートコントラクトにより資金を貸し出すわけです。銀行の融資担当者は必要ありません。銀行やその他の中間業者を通さずに、ブロックチェーン(コンピュータのネットワークに分散された取引のデジタル台帳)上で自動的に決済されます。

どう考えても、従来の金融機関よりも効率的で柔軟性があり、安全でありかつ自動化されています。これがハイリターンの原資です。DeFiでは、一般のお客様と富裕層の個人や機関の区別をなくし、より多くの金融商品を利用できるようにしています。誰でもDeFiのローンプールに参加し、他の人にお金を貸すことができます。債券ファンドや譲渡性預金に比べてリスクは大きいが、潜在的なリターンも大きいです。

DeFiのサービスは、オープンソースのソフトウェアコードで運営されているため、組み合わせや変更はほぼ無限に可能です。例えば、お客様の投資プロファイルに合わせて、どの担保プールが最も良いリターンをもたらすかを判断し、自動的に資金を切り替えることができます。その結果、電子商取引やソーシャルメディアで見られるような急速なイノベーションが、従来の堅苦しい金融サービスにおいても当たり前のものになるかもしれません。

このようなメリットがあるからこそ、DeFiの成長は急激なものになっているのです。これは、20兆ドル規模の世界の金融セクターのほんの一部に過ぎず、さらなる成長の余地が見込めます。現時点ではユーザーのほとんどが経験豊富な暗号通貨トレーダーです。

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BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。

第596話からのターン。バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきます。

~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。

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ABOUTこの記事をかいた人

農耕型・堅実派のアルゴリズムトレーダー。夢はヘッジファンドを自動で運用することです。簡単なプログラミングからパソコンの組み立てまで全て一人でできるバランス感覚の持ち主です。 DeFi(分散金融)をわかりやすくお伝えすべく「クリプト訪ねて三千里」に挑戦しています。