米国債やMMFなどのオンチェーン証券化がどのように機能するのかを解説。発行、償還、清算、カストディの実務構造を整理します。Web3市場では、実世界資産(RWA: Real World Assets)のオンチェーン化が急速に進んでいます。
特に米国債、MMF(マネーマーケットファンド)、社債などの「Tokenized Securities(証券トークン)」は、DeFiと伝統金融を接続する領域として注目されています。
Tokenized Securitiesとは何か
Tokenized Securitiesとは、
- 債券
- 株式
- ファンド持分
などの金融資産を、ブロックチェーン上のトークンとして表現したものです。
重要なのは、単なるデジタル化ではなく「所有権の移転」をオンチェーン化する点です。
なぜ注目されているのか
背景には以下の3点が考えられますが、結局のところ現実資産の利回りがオンチェーンへ流入しているということです。
- 米国金利上昇
- ステーブルコイン運用需要
- DeFi利回り低下
基本構造
オンチェーン証券化は以下で構成されます。
- 発行体
- カストディアン
- トークン保有者
- 清算インフラ
ブロックチェーンは、この所有権記録レイヤーとして機能します。
発行プロセス
一般的な流れ:
1. 発行体が原資産を保有
2. トークンを発行
3. 投資家へ配布
このとき、原資産との1:1対応が重要になります。
カストディの役割
オンチェーン証券化では、カストディが極めて重要です。
理由:
- 実資産はチェーン上に存在しない
ためです。
つまり、
- オフチェーン資産
- オンチェーン記録
を結びつける必要があります。
清算構造
従来金融では、清算に数日かかる場合があります。
一方オンチェーンでは、
- 24/7
- 即時移転
が可能です。
ただし、法的所有権との整合性が必要です。
DeFiとの接続
Tokenized Securitiesは、DeFiで以下の用途があります。
- 担保
- 利回り運用
- ステーブル裏付け
TradFi資産がDeFi流動性へ接続されます。
実務上の課題
1. 規制
- 証券法
- KYC/AML
への対応が必要です。
2. 流動性
- 二次市場の不足
価格発見が難しくなります。
3. カウンターパーティリスク
- 発行体
- カストディアン
への依存があります。
まとめ
Tokenized Securitiesは、単なる資産デジタル化ではありません。
重要なのは、
- 所有権
- 清算
- カストディ
をオンチェーンでどう接続するかです。
RWA市場は、DeFiとTradFiの境界を曖昧にし始めています。
今後は、ブロックチェーンが「投機市場」だけでなく、金融インフラとして利用されるフェーズへ進む可能性があります。






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