FTXの倒産の後、複数のアメリカの規制組織がFTXおよびその他の中央集権的な運営体制の取引所に対する調査を進めている。現在、アラバマ州証券委員会をはじめとする州政府の組織はGenesis Global Capitalの調査を開始したという。アラバマ州証券委員会の議長であるジョセフ氏は「他のいくつかの州」も調査に関わっているとしたが、どの州かは明言していない。
この調査はGenesis単体の実態解明だけでなく、仮想通貨企業たちがどれだけお互いに関係性を持っているのか、そして証券取引法違反などがないかを明らかにするのが狙いだ。委員会は、FTXのようなプレイヤーが破綻した場合の悪影響のリスクとして、「仮想通貨業界における相互依存性と連動した繋がり」を挙げている。つまり、一つの仮想通貨取引所(今回はFTX)が倒産した際、同取引所にポジションを持っている仮想通貨取引所を運営する企業も資金難に陥り、さらにもう一つの取引所が潰れるといった、ドミノ倒しのリスクである。
Genesisは11月16日、FTXの破綻後、「異常な出金要請」を理由に、レンディング事業における顧客の出金と新規融資の実行を停止した。同社は出金を停止する前に、10億ドルの緊急支援を求めたと伝えられている。Genesisの出金停止により、ジェミニはGenesisとの提携で運営しているEarn口座の出金遅延について顧客に警告を出すことになった。11月21日までにGenesisは、資本調達ができない場合は倒産の可能性があると投資家に警告した。
火曜日に投資家にあてた手紙の中で、Genesisの親会社であるDigital Currency GroupのCEOバリー氏は、Genesisが5.7億ドルの預金を預かっているにもかかわらず、DCGの未来は明るいと述べた。
Genesisは新たな調査に加え、今年初めに倒産したThree Arrows Capitalからの被害も回復しなければならず、23億ドルを負債として抱えている。
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