中間選挙が近づく中、民主党はデジタルドル発行に向けて、ますます意見を強めてきている。議員のJim Himesの提出した提案書は、CBDCの実現や、さまざまな規則の整備に向けた、向けて最も具体的な試みであった。
彼の提案書は法案というより白書に近いものだが、彼自身はThe Blockの取材に対して「大まかな目標に向けて、まずは一歩踏み出した。」と語る。彼は米下院金融サービス委員会の委員を務め、その下部組織である国家安全委員会、国際開発委員会、金融政策委員会の議長である。そして今回の件については、全委員会の総議長を務めるMaxine Watersの承認が非常に重要となってくる。
プランニングによっては承認法案を議会内で準備し始めることも視野にあるという。ウォーターズは、翌日のジェローム・パウエルFRB議長とのヒアリングで、少なくともCBDCに対する一般的な支持を示した。しかし、現在は立法に関するスケジューリング的に、すぐの法案の成立はかなり難しい見込みである。
連邦準備制度理事会のパウエル議長は以前よりCBDCに前向きな姿勢となってきている。「CBDCに関連する一つの問いとして: 民間のステーブルコインが覇権を握り、デジタル通貨として普及することを良しとするか?答えはNOである。もしデジタル通貨を発行するのであれば、それは民間のものではなく政府が保証したものでなければならない」と彼は語った。
今回のニュースを通し、中央銀行の発行するデジタル通貨は技術的な問題だけでなく、立法面での課題もかなり大きなものになると感じた。これまでの法律はデジタル通貨なるものを全く想定していない。もしCBDCが実現するとなると、関連法の整備は必須である上、さらにそこで二次的な争点が浮かび上がる可能性も少なくない。
デジタル通貨に限った話ではないが、この分野の発展はまだまだ時間を要するだろう強く感じた。
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