FTXの歴史的な破綻の衝撃は今日も業界全体に及んでいるが、DeFiのような一部の業界区分は、そのおかげで実際にうまくいっているのである。
Dune Analyticsのデータによると、分散型取引所(DEX)の取引量は、過去7日間でなんと320億ドルに達したという。11月8日、Uniswapの出来高は前日の3倍以上になった。この日は、バイナンスがFTXを非公開の金額で救済する合意書(拘束力はない)を締結したと発表した日だった。
前日の取引量は約13億ドルで、これは過去1カ月間のUniswapの平均的な取引量に近いものだった。しかし、救済のニュースの後、取引量は42億ドル強に急増した。7億ドルから13億ドルになったCurveをはじめ、多くの取引所がその日のうちに取引量の倍増を記録した。
小規模なDeFiプラットフォームも恩恵を受けた。金曜日に、さまざまなDEXの集約プラットフォームである1Inchネットワークは、発表直前の24時間にそのすべてのプロトコルで利益を上げたとツイートした。Duneのデータによると、同ネットワークは先週、53億ドル以上の取引量をホストしていた。
先週、分散型取引所の人気が上昇したことは、「仮想通貨の冬」と呼ばれる、業界の流動性危機が全て同様のパターンに従っていることを考えると、驚くには値しない。
Hodlnaut、Vauld、Celsius、シンガポールの取引所Zipmexなどの貸し手はすべて「最近の市場動向」を理由に顧客の仮想通貨引き出しを停止しました。この言葉は「未払いの引出要求を満たすための流動性がない」ということを暗示している。そして、これら企業は全て倒産している。
出金凍結は、表向きは流動性の安定のために行われるが、この言葉はCelsiusの出金凍結発表でも使われた。顧客の資金を凍結した他の様々な取引所でも。言い方は違えど同様の意味の発表を行っている。
FTXの場合、わずか72時間の間に60億ドルという途方もない金額の引出要求を満たすのに苦労し、出金凍結の決定が下された。
では、中央集権的な取引所で仮想通貨を補完することのリスク、つまり取引所運営会社の倒産は、消費者はどのように回避できるのだろうか。それは分散型取引所DEXを利用することだ。
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現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。