クリプト訪ねて三千里:第1023話
2022年注目の「ロールアップ」とは?

皆さんは、イーサリアムを触る上で何か問題に感じることはあるでしょうか?おそらくそれを解決する1つがLayer2 Rollupsです。

 

Layer2 Rollups

Layer2とは、イーサリアムメインネット(Layer1)の安全な分散型セキュリティモデルを活用しながら、Layer2の外でトランザクションを処理することで、アプリケーションの拡大を支援するために設計されたプロジェクトの総称です。ネットワークが混雑するとトランザクションの処理速度が低下し、特定のタイプのDappsではユーザーエクスペリエンスが低下します。また、ネットワークが混雑すると、その分ガス代が吊り上がります。このため、イーサリアムを利用すること自体に非常に高いコストがかかってしまいます。そういったことを解決するのがこのRollupsです。

 

Rollupsとは

Rollupsの特徴は、以下の3つにまとめられます。

 

  • Layer1外でのトランザクション実行
  • トランザクションデータまたはプルーフ・オブ・トランザクションはLayer1上
  • Layer1にあるロールアップ・スマートコントラクトは、Layer1の取引データを用いてLayer2で正しい取引の実行を強制することができる。

 

簡単にまとめると、Layer1のセキュリティ特性を継承しつつ、Layer1の外側でトランザクションを実行することが、Rollupsです。つまり、イーサリアムメインネット上で安全性を担保しつつ、取引自体はメインネットの外で行うことで処理速度の高速化を図る技術です。 Rollupsでは、メインネットであるLayer1外でトランザクションを実行しますが、トランザクションデータはメインネットであるLayer1上にポストされます。そのため、トランザクションデータはLayer1上にあるため、RollupsはLayer1によって保護される事になります。

 

Optimistic RollupsとzkRollups

代表的なLayer2 Rollupsとして、現在はOptimistic RollupsとzkRollupsが挙げられます。それぞれ、Optimistic Rollupsは基本的にトランザクションが有効であると仮定し、問題が発生した場合にのみ、不正の照明を通じて計算を実行します。zkRollupsは、オフチェーンで計算を実行し、有効性証明をチェーンに提出します。

またいつかこれらの詳しい内容に関しては記事にさせて頂こうと思います。

 

 

簡単にまとめると、Layer1だけでは取引量の増加に伴いガス代の高騰やトランザクションの完了までに長時間かかってしまいますが、それをこの技術によって解決しようということです。裏を返せば、より安価かつ高速な取引が実現されます。

 

最近ではイーサリアムキラーと呼ばれる様々なチェーンが乱立していますが、そういった声が聞こえる最たる所以はガス代の高騰とトランザクションの遅さです。今後更にイーサリアムがLayer1で拡大していくにはこういったLayer2の技術が必要不可欠になってくると考えられます。

 

Layer1のプラットフォームが急速的に確立されて来ていることから、2022年はLayer2の年だという声も少なからずあります。そのため、今年は特にLayer2の動向をしっかり追って行きたいと思います。

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現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。

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