クリプト訪ねて三千里:第1012話
CryptoBattles, 非中央集権的ゲームを目指して

 ブロックチェーン上で運営されるNFT、仮想通貨、トークンなど様々なクリプト関連の要素を利用して非中央集権的本質を実現するゲーム、NFTゲームが2021年は多く誕生した。

 しかし、未だ仮想通貨取引所やブロックチェーンの開発などは上場企業が開発元となっており、DAOのような真に非中央集権的な性質を有したものは数少なく、それはNFTゲームも例外ではない。

 多くのNFTゲームは、NFTによるPlay-to-Earn環境を整えてはいるものの、その技術の根底にある非中央集権的という考え方を実現してはいないのだ。

 そんな中Crypto BtattlesというPlay-to-Earn NFTゲームはその課題を克服しようとしてるゲームである。このゲームはBSC(バイナンススマートチェイン)上に存在し、バイナンストークンをガス料として使用することで、処理を行う。

 プレイヤーはMetaMaskをCryptoBattlesに接続することで、ゲーム内では直接保持している仮想通貨を用いてゲームを行う。

 CryptoBattlesは格闘ゲームであり、プレイヤーはそれぞれ仮想通貨でベットをする。そこから勝者は元の掛け金の1.8倍が貰えるという仕組みである。さらに、プレイヤーはゲーム内で獲得したトークンをステーキングすることで更にトークンを増やせる仕組みもついている。

 ガバナンスをトークンによるステーキングで律することにより、ゲームの運営もよりゲームを長く多くプレイしたプライヤーを優遇する仕組みを作っており、これはこれからのブロックチェーンゲームでもスタンダードとなりうる体制であろう。

 つまり、ゲームのコミュニティや運営を、ゲームを多く長くプレイした者たちにより大きな力を与え、新規ユーザーも時間をかけることでガバナンスにより影響力を持つことが可能となる。そしてその際には元々トップ層のユーザーはゲームに飽き段々と新規ユーザーに追い越されることで、コミュニティにおける力が小さくなるか、出ていくこととなる。

 このようなコミュニティの新陳代謝が、DAOのようなトークンを中心にしたガバナンスが行われることが、これからの非中央集権的組織やゲームには必要だろうと考える。

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BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。

第924話からのターン。暗号資産、DeFi、NFTに感化された新進気鋭の若手が定期的に登場します!
ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムもあり、アメリカ発の最新情報など絶妙にサンドウィッチされて生きた情報をお届けいたします。

第596話~第923話まで、バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきました。

~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。

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