クリプト×コモディティ×ステーブルコイン×株式!クリプト訪ねて三千里:第73話 Synthetix

ここ最近ずっとDeFiを追っていますが、その進展の凄まじいことに大変驚かされます。ついこの間までStableCoin、STOと言って騒いでいたのが、最近はLending、Staking、Non-Custodialというクリプトらしいテクノロジーの台頭。そして、また大変面白いプラットフォームを提供しているのがこのSynthetixというデリバティブを開発しているスタートアップです。

Decentralised synthetic assets

 

2019年6月現在、DeFiランキングで堂々の第3位に位置するSynthetixはデリバティブを提供する取引所です。名前の由来の通り、Synthetix(人工的、模造)は新しい金融の形を創造しています。

 

Synthetixの特徴は様々な通貨ペアでクリプトやコモディティを取引できることです。

 

現在対応しているクリプトは、BTC、ETH、BNB

コモディティについては、Gold、Silver

通貨は、USD、EUR、JPY、AUD、KRW、GBP、CHF、CNY、SGD、CAD、RUB、INR、BRL、NZD、PLN

と大変豊富なペアを揃えています。

一番の人気はBNB/USDで2019年6月10日現在の時点で約3億円/日となっているようです。

 

どのように成り立っているのかというと、まずユーザーは独自トークンであるSNXを担保に入れます。担保に入れたSNXに応じて、SynthsというUSD、JPY、BTC等の様々な資産と連動したトークンを発行できます。

SNXを担保に入れたユーザーは取引費用や、Stakingから生じる報酬を受け取れる仕組みとなっています。ここがSynthetixの肝なのでしょう。取引所の準備金を積み上げて、多種多様なデリバティブを提供するための資金を確保するために、ユーザーを動機づけしています。

 

また、興味深いことに彼らは独自のe-storeを展開しており、そこではSynthsのUSDを使ってApple製品やTrezorを購入することができます。

ちなみに、SynthsのUSDを購入したい場合は、Swapper.ioという彼らが提供するサイトでEthと換金することが可能です。

 

Synthsの1USD(sUSD)は現在約$0.975となっており、アービトラージの余地が十分にあります。また、彼らのウェブサイトで売っているiphoneは公式ストアの市場価格値と同じですが、sUSDはUSDよりも割安なため、通常よりも安くデバイスを購入することも可能です。

 

 

非常に巧妙なのが、分散的な形で、Synthsの準備金を集めて、しっかりと裏付けのあるデリバティブを提供していることです。Synthsを生成するためには証拠金を500%入れる必要*があり、かなりリスク管理が厳重になっていることが伺えます。(生成したSynthsに対して500%以上を担保に入れておくと、Penaltyなし)

 

 

単純にレバレッジを利かせるならば、BITMEXやCryptoGTで取引したほうが効率が良いでしょうが、おそらくクリプトを担保にコモディティにレバレッジがかけられることは、クリプト信者からすれば、魅力的でしょう。

 

【Synthetix】

・出資ラウンド(2019/6現在):ICO

・資金調達額:$30.3M

*出典はCrunchBase

https://www.crunchbase.com/organization/havven#section-funding-rounds

・ポジションについて

2019年6月現在の従業員は13名!

現在様々なポジションを募集しておりますので、もしご関心ある方いらっしゃいましたら、お気軽に下記のお問い合わせからご連絡を!