こんにちは!今回より特別企画が始まります!海外では大変著名なブロックチェーン業界に膨大な知識とホスピタリティを提供しているspec-rationality.comさんのご協力を頂き、ブロックラビットにて日本語の記事をご提供していくことになりました。
第一回はおそらく日本語の記事では世界でも初めてになるであろうBlockColliderに関する詳細な分析をお伝えいたします。BlockColliderの情報だけでなく、メインネットへの移行に向けて世界中で話題になっているCosmos Polkadot Ark など既に以前より注目されているプロジェクトとの比較を交えながら、今後のブロックチェーン業界の行く末を確かめるのに非常に有益な記事になったのではないかと思います!

Speculativeさんは沢山のプロジェクトを紹介するのではなくいくつかの限られたプロジェクトだけに絞って非常に詳細なアナライズを行なっています。また、コミュニティの運営にも携わることでブロックチェーンのプロジェクトへ貢献するという稀に見る献身的なことをされている所謂、ブロックチェーン界の縁の下の力持ちと言っても過言ではないかと思います。

公式ウェブサイト:spec-rationality.com

Original Article : Block Collider: A New Approach to Blockchain Interoperability (True Decentralisation)

タイトル:ブロックチェーンの相互運用性に新たなアプローチ(ホンモノの分散化とは)

ブロックチェーン空間をよくよく見ると、大半は個別にサイロ型で運営されている一連のブロックチェーンプロジェクトが浮かび上がってくる。現実としてブロックチェーン技術はまだ広く一般に普及しているとはいえず、成熟に向けた重要なインフラストラクチャレベルの条件は、ブロックチェーンからブロックチェーンにリアルタイムで情報を伝達する能力であり、さらに踏み込めばブロックチェーンから旧世界システムへの適用能力ともいえるだろう。私たちは相互接続性が生み出す価値を想像するのに、インターネットをみるよりほかない状態なのだ。

「ブロックチェーンをマルチチェーンで橋渡しすることは、建物の間に道路を建設するようなものです。仮説的にはすべての機能を兼ね備えたビルの建築も可能ですが、現実にはオフィスビルだったり、マンションだったりします。そこで、人びとがそれぞれ目的の異なる建物に同時にいたいと思ったら、道路が必要になります。既存の仮想通貨コミュニティは、これまでにもブロックチェーン上で多種多様な特徴をデモンストレーションしてきました。あるものは速いブロック生成時間を持ち、あるものは素晴らしいスマートコントラクトを有し、真にデフレ的なのもあれば、優れたバリューの格納があるものもある。ユーザーが様々な機能を欲すれば欲するほど、チェーン間の橋渡しをするマルチチェーンの必要性が増します。」 – Block Collider Whitepaper 出典

異なるチェーン間の相互接続性に挑戦する有名なプロジェクトもいくつか実際にある。とはいえ、これら既知プロジェクトの中で相互運用性を中心に据えたものはほんのわずかだ。例としてはPolkadot、Cosmos、Arkなど。まだ(デザインによって)気づかれずにいる新プロジェクトたちは、 チェーン間の相互接続性の問題に対し、ラジカルに異なるソリューションを掲げている:Block Collider

「安定したコイン、分散化された取引、メタコントラクトのためのマイニングが可能なマルチチェーンプロトコル」– Block Collider

ブロックチェーン空間内の主な相互運用性プロジェクトの一部を簡単に見ていこう:

相互運用性チェーン|SPEC-R
特徴 Block Collider

Polkadot

Cosmos

Ark

コンセンサスアルゴリズム PoD DPoS BFT DPoS
ホンモノの分散化
バリデーター 必要なし 必要 必要 必要
バリデーターの数 ゼロ 未定 100人(10年間で13%増、最大300人まで) 51人の代理人
パワーの中央集権化の潜在性 計算的 実利的 実利的 実利的
相互運用性テクノロジー
相互運用性キーワード Collision (PoD) Parachains(メンバーチェーン)

Bridgechains
(既存チェーン)

Cosmos HubおよびZonez (メンバーチェーン)

Peg-Zones
(既存チェーン)

Smartbridge

Encode Listener
Nodes(既存チェーン)

チェーンの参加条件 ネットワークへの参加条件なし メンバーチェーンには互換性が必須。互換性のないチェーンはBridgechainsの利用可 メンバーチェーンには互換性が必須。互換性のないチェーンはPeg-Zoneの利用可 互換性が必須。互換性のないチェーンは、Encode Listener Nodesの利用可
価値トランスファー はい はい はい はい
データトランスファー はい はい いいえ はい
スケーラビリティとトランザクション速度 チェーンの集約ブロック – 最速のメンバーチェーンより高速 並列チェーンを使用してTPSは理論上、無限大 並列/多重ゾーンを使用してTPSは理論上、無限大 サイドチェーンとって重要ではない機能をオフラディングすることで、簡素かつ高速
メンバーチェーンのためのスケーラビリティと共有セキュリティ 無条件ネットワーク参加のため、メンバーチェーンにスケーラビリティ/セキュリティ・ソリューションを提供せず パラチェーンとして機能するメンバーチェーンにスケーラビリティ/セキュリティのソリューションを提供

Bridgechainsへスケーラビリティ/セキュリティのソリューションは提供せず

ネットワークに参加したメンバーチェーンにスケーラビリティ/セキュリティのソリューションを提供

Peg-Zoneへスケーラビリティ/セキュリティのソリューションは提供せず

チェーンへスケーラビリティ/セキュリティのソリューションは提供せず
*BCは集中集権化への圧力を緩和する方法を提案

マルチチェーン:マルチチェーンの出現がアプリケーションとメタコントラクトを分散

Block Colliderは、まず最初にBitcoin、Ethereum、Neo、Waves、Lisk、およびまだ命名されていないあるチェーンの計6つをつなげる、初の真正「マルチチェーン」だ。Block Colliderのコア台帳は、全メンバーチェーン上のすべてのブロックの集まりであることから、「マルチチェーン」という表現になる。 Block Colliderのブロックチェーンは、PoD *(プルーフ・オブ・ディスタンスー ナカモト・コンセンサスの修正バージョン)を使用し、各チェーンからのブロックをBlock Colliderブロックに吸収して、各メンバーチェーンの状態を実質的に記録する異種チェーンを一緒に「織り合わせる」ことで構築されている。

マルチチェーンはチェーン間のバリュートランスファーを容易にするだけでなく、それ以前に「サイロ化」されたプロジェクトが互いのチェーンの「状態」を確認できるようにしてくれる。なぜ他のチェーンの状態を知ることがそれほど重要なのか? 真の相互運用性とは異なるブロックチェーンが並行して稼動できる能力であり、これは単なるバリュートランスファー以上のものといえる。このイノベーションにより、マルチチェーンの分散型アプリとメタコントラクト(マルチチェーン版スマートコントラクト)という、非常に目覚ましい発展への道が開ける。

マルチチェーンが配布したアプリ:Trust Fundの例

サムが生まれた時、サムの両親が彼の名前で信託基金をTrust FundマルチチェーンDAPP(Ethereumプラットフォーム上でスマートコントラクトを発行)を通じて開設しました。サムが望ましい年齢に達するまで信託基金は凍結されます。

両親は、将来、特定のEthereumブロックの生成で、サムが信託基金を受け取れるようにしたいのです。オリジナルの基金はNEOのかたちで、NEOプラットフォームのエスクローに入っています。Ethereumコントラクトがひとたびトリガーされれば、これがNEOプラットフォームにおけるエスクローのスマートコントラクト内のファンクションをトリガーし、基金がサムにリリースされます。

Block Colliderのマルチチェーン機能は、Ethereumのスマートコントラクトと NEOをつなげることができ、望ましい時期の信託基金リリースを促進するメタコントラクトを作り出すことになります。

上の図は、信託基金を取り扱う分散型マルチチェーンDAPPの簡単な例を示したものだ。この種のアプリケーションは、Block Colliderがブロックチェーンのエコシステムにもたらせるホンモノの可能性の表面をなぞっただけのものだ。マルチチェーン機能とは単にデータを転送することではなく、別のチェーンに関連データを証明してみせることである。

「分散型アプリケーションのデベロッパーはエコシステム間の各ブロックチェーンのエキゾチックな特性を組み合わせることができ、かつチェーン間のロードバランス・ワーク機能を開発できます。」– Block Collider Whitepaper 出典

Block Colliderがメンバーチェーンの集合体としてのマルチチェーンであることで、さらにセキュリティ上の利点もある。マイナーが不良ブロックを使おうとすれば、Block Colliderチェーン全体をリバースさせるだけでなく、メンバーチェーンにおける採掘難易度のハッシュパワーも破らなくてはならないからだ。

*PoD – プルーフ・オブ・ディスタンス合意メカニズムについては本記事ではカバーしきれないので、Block Collider Whitepaperのセクション3.2「編集距離の計算上の挑戦(9ページ)か、Patrick McConlogue(Block Collider共同設立者)が執筆したBuilding a Blockchain Singularity with Proof of Distanceを参照のこと。

ホンモノの分散化

「Block Colliderマルチチェーンは分散化したP2Pの限定的なマイナーが協力し、失敗、オラクル、またはバリデーターの中央集権的なポイントが一切ないように開発されました。」– Block Collider Whitepaper 出典

Block Colliderのコアのひとつは、ブロックチェーンのビジョンである「ホンモノの分散化」にぴったりと寄り添ったプラットフォームの提供にある。Block Colliderはコンセンサス・メカニズムにバリデーターを必要としないこと、そして中央集権化の要素に屈しないことを自負している。

バリデーターの有無

バリデーターとは何か? ブロックチェーン内のバリデーターは、ネットワークが一定のトラストを委ねる「人間的要素」または第三者を指す。バリデーターは、ネットワーク上でイベント/トランザクションが発生したことを確認することで、ネットワークからインセンティブを与えられている。このアプローチはCosmos、Polkadot、Arkのような「代理人プルーフ・オブ・ステーク」(Delegated-Proof-of-Stake:DPoS)や類似のコンセンサスモデル(一定数のバリデーターが存在する)を活用する多数のチェーンで採用されており、またそうされるだろう。

Block Colliderはバリデーターを必要としない。マイニングアルゴリズム(PoD)とともに独自のブロックチェーンを構築して、ブロックチェーン上のイベントを検証するためのプルーフ・オブ・ワークを義務づけている。事実上、信頼できない当事者にトラストを委ねる必要がなくなる。

パワーの中央集権化

分散型ネットワークをめぐる懸念は、パワーがごく少数の手に握られるのではないかにある。複数のコメンテーターが本サイトでも、Bitcoinネットワークにこれが起きたことを指摘している。一部のマイニングプール周辺にパワーが集中している件だ。ここでいうパワーとは、チェーンのガバナンスとブロック検証をめぐる報酬を指す。こうした状況では、既存の経済パワーが根強く、コンセンサス、ガバナンス、富の継続的な集中化に繋がりうる。しかし、BitcoinプラットフォームをPoSまたはDPoSを追い求めてきた競合相手と比較したとき、Bitcoinの利点のひとつとして、同ネットワークがバリデーターにいかなる追加のトラストも割く必要がないという点も注目に価する。

PoSまたはDPoS、およびこれらの異なるイテレーションは、現行ブロックチェーン技術のボトルネックの一部解決を目指している。が、これらのコンセンサス・メカニズムには依然として集中化をもたらす要素が含まれている。PoSは、「バリデーター」のステータスに到達するために、ノードが十分に高いボンドをステークしなければならず、そうなれば経済力の有無が重要になってくる。一方DPoSには、代理人が信頼できる「バリデーター」に投票できるようにすることで、「民主主義」的な機能が追加されている。理想的なシナリオは民主的なアプローチということになるが、このようなシステム下では、通常ネットワークのシェアによって投票の重みが変わるため、中央集権化の方向に向かう可能性もある。様々なコンセンサス方法論、それぞれ長所・短所に関する徹底的な議論に踏みこまずとも、やはりバリデーターの使用が必ずしも経済力の集中効果を解決することなく、トラストレスなコンセンサスから一部遠ざかっていくことは一目瞭然だ。

Block Colliderはビットコインのようにマイニング可能なチェーンであり、マイニングプールによるパワー集中化問題に直面しているが、集中に向かおうとする力を緩和するための一定条件を課して実行してきた。たとえば:

1)ブロックマイニングおよびトランザクションマイニングの分割(ホワイトペーパーのセクション3 – 「Block Colliderにおけるマイニング」を参照のこと)

当事者が双方のレベルで中央集権化ゲームに勝たなくてはならないであろうことから、ふたつの別のスペースで競争できるようにすることで、中央集権化のリスクが軽減されます。.” – Block Collider Whitepaper – Section 3.4

トランザクションマイニングは一般に開かれており、マイニングにあたってASICハードウェアは必要ない。これにより、ネットワーク上の誰もがその参加をめぐり経済的インセンティブを獲得できる一方で、スループット、負荷の分散が向上、ネットワークの負荷は軽減される。

2)エンブレム – ブロックサイズのボーナス(テクニカルな詳細については Whitepaper Section 3 「Block Colliderにおけるマイニング」を参照のこと)

Block Colliderは、エンブレムを使用して動的なブロックサイズを実装するためのユニークな提案をしている。事実、マイナーはブロックサイズを拡大できるようにするエンブレムの「ステーク」が可能なため、より多くの報酬のために単一ブロックにさらなるトランザクションをフィッティングできる。これが中央集権化の勢いを抑えることにつながるのか? 次に共同設立者Patrick McConlogueの回答を引用したい:

Block Colliderは、「ブロックごとの報酬」を超えたマイニング・インセンティブのメリットにゲーム理論を実施しています。マイニングのためのエンブレムボーナスは、サブリニア(エンブレムの所有権のための報酬に減少がある)、つまり中央集権化に対する経済的インセンティブの均衡を保つ(エンブレムのわずかなユーティリティが、より少ないエンブレムを所有している個人にとってもっとも高値となる)ということです。– Patrick McConlogue

例(注:すべてのメトリックは仮定)として、スーは10エンブレムを、マイクは100エンブレムを持っているとする。期待するブロックサイズの到達に必要なエンブレムの最適数が約20エンブレムである場合、20エンブレム以上をステーキングしても、ブロックサイズが著しく大きくなることはない。もっとも適切にステークされた20のエンブレムと比較したとき、それ以上では事実上価値が減少してしまうのである。したがってこの例でいうと、スーのブロックサイズは「標準ブロックサイズ+ 5」で、最適ブロックサイズは「標準ブロックサイズ+ 7」となる。ステーキングのボーナスが減少するにつれて、マイクがステーキングした100エンブレムは、 「標準ブロックサイズ+ 8」になる。スーは10エンブレム、マイクは100エンブレムを保有していたとしても、結果的にはブロックサイズの差は3のみ。これはつまり、多大な経済力を持たずとも、依然としてほぼ同等の立場で競争できることを意味する。Block Colliderはこのように、経済力という引力が中央集権化を引き込まないよう努めている。

マイクが100エンブレムを分割して、ステークするのに最適なエンブレム数を利用し、複数のマイニングリグを同時に実行したとしたらどうだろう。 この場合、20エンブレムで5つのマイニングということになる。

「マイナーはマイニングリグ間でエンブレムの報酬を分けることは確かにできます。が、この方法で報酬を最大限にするには、オリジナルのマイニングリグと接続しているビアと最低でも同一数、接続する必要があります。そうなるとマイナーは他の地域にも拡大する必要が出てくるため、地域的な集中化が減り、ネットワークの効率およびスピードが全般的に向上するのです」 – Patrick McConlogue

加えて、マイクがオリジナルのマイニング作業をめぐり4つ以上の事例を複製するには、かなりのリソースが必要になる。

相互運用性のテクノロジー

メンバーチェーンになる条件

Block Colliderが成し遂げた最大のブレークスルーのひとつに、異種ブロックチェーンをマルチチェーンに組み込むためのしきい値が非常に低いことがある。要するに、ネットワーク参加にあたってメンバーチェーンが変更しなければならないことは何もない、ということだ。

既存および現在計画中の相互運用性ソリューションは、参加チェーンに何らかのかたちで互換性や変更を求めているなか、この点はブロックチェーンのエコシステムにおける重要な発展といえる。互換性の実現のため、たとえばCosmosとPolkadotでは彼らのインフラストラクチャ上にチェーンを構築しなければならない。Arkでは既存チェーンを埋め込みコードのかたちに直接変更する必要がある。

ただし、Cosmos、Polkadot、Arkには、変更せずを選択した既存チェーンのための代替互換性ソリューションがあることを明記しておく。中間体ゾーン、ペグゾーン、ブリッジチェーン、スマートブリッジ、およびエンコードされたリスナーがそれにあたる。Polkadotのホワイトペーパーによると、特定のチェーン(Ethereum)がより容易に中間体ゾーンへ適応するのは明らかだが、そのほか(Bitcoin)はそうでもない。

  1. Ethereum – 「Ethereumのチューリングが完全なため、PolkadotとEthereumが互いに運用可能であること、少なくともそれが簡単に推測可能なセキュリティ範囲内であることが十分にあると期待しています。」– (Polkadot Whitepaper – 出典)
  2. Bitcoin – 「[前略]そのため、ふたつのネットワーク間に、それなりにセキュアなBitcoinの相互運用性「仮想パラチェーン」を置くのは非現実的ではありません。が、いずれにせよ、不確かなタイムラインのもとでかなりの労力が求められるでしょうし、そのネットワーク内のステークホルダーの協力が必須となる可能性が非常に高くなると考えています。」 – (Polkadot Whitepaper – 出典)

Block Colliderが作り出した突破口を軽くみるべきではない。メンバーチェーンがバリデーターの必要なしに相互運用するための低いしきい値を提供することで、マルチチェーンはブロックチェーンのトラストレスなインターネットのために欠かすことができないインフラを提供できるのである。

メンバーチェーンのためのスケーラビリティと共有セキュリティ

CosmosおよびPolkadotとの比較を通して、Block Colliderはメンバーチェーンのためにスケーラビリティと共有セキュリティを提供するのか、という疑問が出てくるかもしれない。簡単に言ってしまえば答えはノーだ。

Block Colliderはメンバーチェーンの無条件参加を主な理由に、スケーラビリティと共有セキュリティを提供しない。Block Colliderは、Unixパイプの発明者Doug McIlroyの哲学、「ひとつのことだけを最高レベルで実行するプログラムを、ほかと一緒に機能するプログラムを作れ」を踏襲している。この意味で、スケーリングソリューションはプロトコルレベルのチェーンの責任であり、相互運用性がBlock Colliderの責任となる。

CosmosとPolkadotは、彼らのネットワークに「参加する」メンバーチェーンにこれらのソリューションを提供する。これはプラットフォームが提供するユニークかつ優れたバリュープロボジションだといえる。とはいえ、前述の中間体ゾーンの使用は、プラットフォーム上にネイティブに構築されたものと同様のスケーラビリティや共有セキュリティを既存チェーンに提供しない。既存チェーンはそのプラットフォーム上で機能せず、むしろPolkadotまたはCosmosが構築したリンク(ブリッジチェーンまたはペグゾーン)でプラットフォームに橋渡しされているからだ。

スケーラビリティ – サイズとトランザクション速度

マルチチェーンとしてのBlock Colliderは、メンバーチェーンからのブロックの集合体だ。サイズとトランザクション速度という点で、これがスケーラビリティにどう関係するのか?

チェーンのサイズ

もっともな懸念は、全メンバーチェーン上のすべてのブロックの集合体であるBlock Colliderがかなりのスペースを消費する可能性についてだろう。これに対応するため、Block ColliderのPoDコンセンサスメカニズムは、主にヘッダーステートと他のチェーンのマークルプルーフを用いて、Block Colliderネットワーク上にチェーンを格納する。ヘッダーはオリジナルチェーンのブロックのサイズの1%未満だ。 そのため、Block Colliderは100のチェーンを結合することが可能であり、サイズもEthereumチェーンひとつ分に過ぎないと想像がつく。

Block Colliderが進化していけば、1000超のチェーンが相互運用可能になる日もくるだろう。Block Colliderはこの成長にふたつの方法で取り組むよう設計されている。可能なかぎりのコンプレッションとそれに次ぐリバースチェーンプルーニング(せん定)だ。

「最初の部分[コンプレッション]を処理するために、ヘッダーステートから始めます。 その後、Mimblewimble *で提案されているような署名のみのモデルに切り替えます(Block Colliderのハッシュレートがひとたび十分に強くなったら)。最後に、後方からマイニングする第2のブロックチェーンを生成するプロセスのプルーニング(せん定)です。第2のブロックチェーンで「ワーク」はブロックからつみとられるべきトランザクションを指します。この方法ならあたかもあなたのハードドライブを最適化するように機能します。 」 – Patrick McConlogue

*Mimblewimble – 実験的なブロックチェーンネットワークのこと

トランザクション速度

メンバチェーンからのブロックの集合体としてのBlock Colliderは、常に最速メンバチェーンよりもわずかに速い。これはBlock Colliderが、メンバーチェーン上で生成されたブロックに基づき、高いブロック生成率を有しているためだ。


出典:Block Collider Whitepaper

前出のホワイトペーパーにおける例では、Bitcoinは設定された時間枠 「x」において2ブロックを生成し、Ethereumは6ブロック、Wavesは3ブロックを生成する。最初のBlock Colliderブロックは、3つのチェーンが最初のブロックを生成するときに生成される。もちろんブロックの生成時間や頻度はそれぞれチェーンごとで異なる。メンバーチェーンの生成ごとに、Block Colliderはメンバーチェーンからの新しいブロックセットを含む独自のブロックを生成する。この例では、9のBlock Colliderブロックが、時間枠「x」で生成される。したがって、ブロック生成率(ブロック速度)は常に最速のメンバーチェーンよりも高くなるのだ。

ブロック速力が高ければ、もちろんスループット(1秒あたりのトランザクション数)問題が発生する。 マイニングはスループットが主なマンデートであるように設計されている。このマンデートの満足度こそ、Block Colliderがブロックマイニングとトランザクションマイニングを個別のプロセスに分割した主な動機のひとつだった。

「他の仮想通貨とは異なり、Colliderブロックチェーンのトランザクションとブロックは別々にマイニングできます。プリマイニングされたトランザクションにより、マイナーが発見したブロックにトランザクションを簡単に追加可能です。これによりマイナーが現行システム下で持つパワーのバランスがとれます。」 – Block Collider

マルチチェーンプロトコルの技術比較

相互運用性に焦点を当てた公的なチェーン
チェーン Block Collider

Polkadot

Cosmos

Ark

コンセンサス・アルゴリズム PoD DPoS BFT DPoS
ホンモノの分散化
バリデーター 必要なし 必要 必要 必要
バリデーターの数 必要なし バリデーター数はホワイトペーパーでは未指定 100人(10年間で13%増、最大300人まで)

追加のバリデーターはZoneごと(メンバーチェーンごとに定義)

51人の代理人
パワーの中央集権化 ブロックおよびトランザクションマイニング

マイニングには、(Bitcoinのような)マイニングプールによるパワーの集中化という問題に同じく直面するため、Block Collider マイニングではブロックとトランザクションのマイニングを個別にしている。

トランザクションマイニングは一般に開かれており、マイニングにあたってASICハードウェアは必要ない。これにより、ネットワーク上の誰もがその参加をめぐり経済的インセンティブを獲得できる一方で、スループット、負荷の分散が向上、ネットワークの負荷は軽減される。

「当事者が双方のレベルで中央集権化ゲームに勝たなくてはならないであろうことから、ふたつの別のスペースで競争できるようにすることで、中央集権化のリスクが軽減されます。」 – Block Collider Whitepaper

エンブレムーブロックサイズのボーナス
マイナーはブロックサイズを拡大できるようにするエンブレムの「ステーク」が可能(ダイナミックなブロックサイズ)

「Colliderは、「ブロックごとの報酬」を超えたマイニング・インセンティブのメリットにゲーム理論を実施しています。マイニングのためのエンブレムボーナスは、サブリニア(エンブレムの所有権のための報酬に減少がある)、つまり中央集権化に対する経済的インセンティブの均衡を保つ(エンブレムのわずかなユーティリティが、より少ないエンブレムを所有している個人にとってもっとも高値となる)ということです。」– Patrick McConlogue

マイナーが複数のマイニングリグを同時に動作させるためにトータルなエンブレムを分割するとどうなるか?

「マイナーはマイニングリグ間でエンブレムの報酬を分けることは確かにできます。が、この方法で報酬を最大限にするには、オリジナルのマイニングリグと接続しているビアと最低でも同一数、接続する必要があります。そうなるとマイナーは他の地域にも拡大する必要が出てくるため、地域的な集中化が減り、ネットワークの効率およびスピードが全般的に向上するのです」 – Patrick McConlogue

バリデーター

「バリデーター。バリデーターはもっとも重い責任を担い、Polkadotネットワーク上で新しいブロックの封印を手助けします。バリデーターの役割は、十分に高いボンドがデポジットされることを条件としていますが、他の当事者が1名以上のバリデーターを指名することを認めているので、バリデーターのボンドの一部は必ずしもバリデーター自身ではなく、 これら指名者によって所有されています。」(出典

Polkadotによって実装されたDPoSシステムは、経済力のみに依存しないようになっている。理想的なシナリオは民主的なアプローチということになるが、このようなシステム下では、通常ネットワークのシェアによって投票の重みが変わるため、中央集権化の方向に向かう可能性もある。

バリデーター

「まだバリデーターになっていないAtom保有者は、BondTxトランザクションに署名し提出することで、バリデーターになれます。担保として提供されるAtomの量はゼロ以上である必要があります。既存バリデーターが設定したサイズが許可されているバリデーターの最大数を超えている場合を除いて、誰でもバリデータになることが可能です。その場合、最小限のバリデーターによって保有される有効なAtomよりもAtom総数が多い場合にのみ、トランザクションが有効になります。有効なAtomには代理Atomも含まれます。そのような方法で新しいバリデーターが既存のバリデーターを置きかわると、既存バリデーターはインアクティブになり、すべてのAtomおよび代理Atomがアンボンドな状態に入ります。」(出典

パワーの集中化は、もっとも大きな経済パワーを持つ人びとに流れていくものだ。悪意ある態度または過失行為は、ステークの割合を失うか、他のバリデーターの過半数投票による退去のかたちで処罰される。

バリデーター

「ARKは、もともとCrypti Foundersが構想していた新しいDPoS投票システムを組み込んでいます。ARKのシステム料金は代理者1票につき1Ѧです。各ウォレットの1票の重さは、投票された全代理人の間で均等に分割されます。

投票数のもっとも多い51の鍛造ノードは、Forge ARKブロックに適格です。この設計で、大物ARK保有者またはARKを大規模に保有してい組織が、すべてのノードを鋳造ポジションに投票し、結果として事実上DPoSblockchainを完全掌握することで、ネットワーク全体をコントロールできるようになる可能性を排除します。」(出典

Arkによって実装されたDPoSシステムは、経済力のみに依存しないようにするものだ。理想的なシナリオは、バリデータを民主的に選出するアプローチだ。理論上は、有権者の数が増えるほど分散化が増すが、このようなシステム下では、通常ネットワークのシェアによって投票の重みが変わるため、中央集権化の方向に向かう可能性もある。

相互運用性のテクノロジー
相互運用性のキーワード Collision (Weaving / PoD) Parachains (メンバーチェーン)

Bridgechains (既存チェーン向け)(出典)

Cosmos Hub and Zones (メンバーチェーン)

Peg-zones (既存チェーン向け)(出典)

Smartbridge FieldまたはEncoded Listener Node (出典)
ネットワークへの「参加」条件 なし。BCはあらゆるチェーンを追加可能。既存のチェーンがネットワークに「参加する」必要なし はい。メンバーチェーンはPolkadotとの互換性、または代わりにブリッジチェーンが必要 はい 。Comosとの互換性、あるいはペグ・ゾーンを介する必要あり はい。メンバーチェーンはいくつかのコードを追加して互換性を得る必要あり。またはncode Listeners Nodesを使用
各チェーンに求められる変更

オリジナルチェーンへの変更は必要なし。メンバーチェーンのブロックを読み取ってBlock ColliderとPoDに中継するローバーアシストは、メンバーチェーンのブロックを含むBlock Colliderブロックを検証するのに使用される。

参加には互換性が必要。

チェーンを変更したくない既存のチェーン間の相互運用には、Bridgechainsのオプションあり。

ブリッジチェーンは、polkadotの仮想パラチェーンとして機能している。したがって、既存チェーンの相互運用性を機能させるためには、ブリッジチェーンを作成する必要がある。 2つの例:

  1. Ethereum – 「Ethereumのチューリングが完全なため、PolkadotとEthereumが互いに運用可能であること、少なくともそれが簡単に推測可能なセキュリティ範囲内であることが十分にあると期待しています。」(出典)
  2. Bitcoin – 「[前略]そのため、ふたつのネットワーク間に、それなりにセキュアなBitcoinの相互運用性「仮想パラチェーン」を置くのは非現実的ではありません。が、いずれにせよ、不確かなタイムラインのもとでかなりの労力が求められるでしょうし、そのネットワーク内のステークホルダーの協力が必須となる可能性が非常に高くなると考えています。」(出典

Cosmosに参加するには、チェーンがIBC(インターブロックチェーン通信プロトコル)に対応している必要あり(出典

既存チェーンに互換性がなく、かつ変更したくない場合でも、ペグZoneを使用できる。

チェーンがZoneと認定されるには、ファストファイナリティ・コンセンサス・アルゴリズムを有し、IBCと互換性がなくてはならない。あるいはペグZoneを使用してCosmosと統合できる。たとえばEthereumがその例で、CosmosとEthereumが適応なしに相互作用できるようになる。

はい:ARKがチェーン間の中間/仲介になるためには、各チェーンごとに小さなコードのスニペットを実装して、スマートブリッジの互換性を得る必要がある。

または、Encode Listeners Nodesを使用して「参加」したくないチェーンは、SmartBridgeベンダフィールドを聞いて、データか関数が実行されるのを待つ。(出典

バリュートランスファー はい はい はい はい
データトランスファー はい (Metaコントラクト / Multi-Chain Distributed Applications) はい いいえーフォーカスはバリュートランスファーにあり(出典 はい、Smartbridge Fieldを介して。(チェーンを少し変更する必要)またはEncode Listener Nodes(出典
スケーラビリティ チェーンのブロック集合体 – 最速のメンバーチェーンより常に速い。 (ホワイトペーパーセクション2.1参照) Parachains – 「Polkadotは、複数のトランザクションを並行処理する複数のパラチェーンを実行できるため、ネットワークが無限のスケーラビリティを得られる。(出典 Zones – 複数のゾーン(同一コピー)が並行して実行され、Cosmosハブを使用して同期されるため、ゾーンが負荷を共有し、トランザクションのスケーリングを可能にする。 (出典 SmartBridge – 「独自に構築したSmartBridge機能を用いて、数百のサイドチェーンに重要ではない機能をオフロードできます。これにより、メインのArkブロックチェーンが無駄のない高速を保ちながら、スケーラビリティを大幅に高めることができます。」(出典
トランザクション速度

BCに参加するチェーンが増えるほどブロック速力が高くなる。Block Colliderにとってもっとも速いメンバーチェーンより常に速い。

マイニングはスループットが主要マンデーとであるように設計されている。したがって、ブロックマイニングとトランザクションマイニングが個別プロセスである。

「他の仮想通貨とは異なり、Colliderブロックチェーンのトランザクションとブロックは別々にマイニングできます。プリマイニングされたトランザクションにより、マイナーが発見したブロックにトランザクションを簡単に追加可能です。これによりマイナーが現行システム下で持つパワーのバランスがとれます。」 – Block Collider

理論上はパラチェーン使用して無限。

理論上は並列/多重重複ゾーンの使用で無限。

仮想通貨エコシステムで見つけたスケーラビリティ問題が同様にArk Chainにも存在。 Arkはチェーンを「橋渡し」するためには必要としない他のすべての機能をカットすることで、負荷がかなり軽くなっている。

メンバーチェーンのためのスケーラビリティ

いいえ。Block Colliderはメンバーチェーンの無条件参加を主な理由に、スケーラビリティと共有セキュリティを提供しない。Block Colliderは、Unixパイプの発明者Doug McIlroyの哲学、「ひとつのことだけを最高レベルで実行するプログラムを、ほかと一緒に機能するプログラムを作れ」を踏襲している。

この意味で、スケーリングソリューションはプロトコルレベルのチェーンの責任であり、相互運用性がBlock Colliderの責任となる。

はい。 これはチェーンがPolkadotに参加し、パラチェーンとして機能するという条件を伴う。

Bridgechainは、Bridgechainを活用するチェーンへのスケーリングソリューションを提供しない。たとえばETHブリッジチェーンは、ETHネットワーク上のスケーリング問題を解決しない。

はい – ネットワークに参加するメンバーチェーンは、負荷を同時に共有するため、複数の重複ゾーンに分割できる。

peg-Zoneは、peg-Zoneを活用するチェーンへのスケーリングソリューションを提供しない。ETH peg-Zoneの例では、ETHネットワーク上のスケーリング問題を解決しない。

いいえ

メンバーチェーンのための共有セキュリティ

いいえ。上記参照のこと。セキュリティは、メンバーチェーンと相互運用性Block Collider’sのドメイン。

はい。 チェーンは自然にセキュリティリソースのためにたたかう。メンバーチェーンはセキュリティをプールできる。

「[前略]セキュリティはネットワーク内にプールされているため、個々のチェーンはいちからトラクションおよびトラストを勝ち取る必要がなく、集団的セキュリティを活用することができます。」(出典

ブリッジチェーンは共有セキュリティソリューションを許可していない。 たとえばETHブリッジチェーンはETHネットワークのセキュリティに加えない。

はい – ネットワークに参加するメンバーチェーンはゾーンになる。ゾーンのバリデーターは、ハブバリデーターとセキュリティをプールできる。

peg-Zoneは共有セキュリティソリューションを許可していない。たとえばETH peg-ZoneはETHネットワークのセキュリティに追加しない。

いいえ

結論

Block Colliderは、「ブロックチェーンのインターネット」へのラジカルなソリューションを携えてシーンに登場し、ブロックチェーン技術のビジョンであるホンモノノ分散化を維持しながら、異種チェーン同士をつなげている。メインネットのローンチでは、BTC、ETH、NEO、Waves、Lisk、そしてまだ名前のついていない第6のチェーン間に相互運用性が組み込まれる予定だ。

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