クリプト訪ねて三千里:第1100話
日本のPlay-to-earnゲーム会社 DEAが14億円を調達

 今年1月にシンガポールを拠点にグローバルにGameFiプラットフォーム事業を展開するDigital Entertainment Asset (DEA)が総額14億円をシリーズAラウンドにて調達した。引受先には、JAFCO Investment (Asia Pacific) Ltd. (シンガポール)の運営するJAFCO Asia S-8 Fundシリーズのほか、上場企業7社を含む複数の法人、クリプトVCのSpartan Group LLC. (シンガポール)、および複数の個人投資家が含まれている。

 

 同社は創業時より「遊んで暮らす世界を作る」というミッションを掲げ、Play-to-EarnをコンセプトとするGameFiプラットフォーム「PlayMining」を立ち上げ、ゲームを世界中の人々にとって持続可能性のある生活基盤とすることに取り組んでいる。

 

 今回の調達で得た資金は同社が開発するPlayMiningプラットフォームのコンテンツ強化、同プラットフォームのブロックチェーン基盤の開発、人材採用などに使用されることとなっている。

 

GameFi市場とは?

 GameFiとは英語のGameとFinance(金融)を組み合わせた造語である。この単語はPlay-to-Earnのブロックチェーンゲームのことを指し、プレイヤーに金銭的インセンティブを与える。GameFiは仮想通貨やNFT、ブロックチェーンを用いる。多くの場合、プレイヤーはゲーム内のクエストなどをクリアするか、プレイヤー同士の勝負に勝つことでゲーム内通貨やNFTを手に入れることができる。

 さらにそこから手に入れたゲーム内通貨やNFTを取引所で外部のアセットと交換することができ、そうすることでゲーム内の資産が現実世界で実際に金銭的価値を持つ資産となる。ゲーム内資産はコインから武器、土地、アバタースキンなど様々な形を取るが、NFTであるためNFTマーケットプレイスにて取引を行うことが可能である。

 

PlayMining

 同社の運営するPlayMiningはゲームや漫画といったコンテンツを中心に形成されるプラットフォームであり、DEAPcoinをネイティブトークンとして用いている。ゲームメーカーがまずPlayMiningへコンテンツを提供し、プレイヤーは無料でプレイし、DEAPを獲得することが可能だが、NFTコンテンツへ課金購入することが可能となっている。その際はDEAPコインを用いるため、コンテンツを楽しめば楽しむほど課金するためのコインも手に入るという仕組みとなっている。またそのコインは取引所にて現金に交換することも可能である。

 コンテンツ提供側はロイヤリティとして、それぞれのコンテンツのランキングや価値に応じてDEAPをPlayMining NFTから報酬として受け取る。PlayMiningNFTの総売上からロイヤリティを差し引いた分はアセット売上手数料としてDEAP発行元であるDEA Bankに戻る仕組みとなっている

 

PlayMining NFT Premier

 DEAは、2021年11月にはバイナンススマートチェイン上へ、NFTマーケットプレイスの「PlayMining NFT Premier」も開設している。同社はNFTブームが来る前からNFTの可能性に着目しており、純粋な資産価値を持つデータというだけでなく、NFTを用いたゲームコンテンツという活用方法もいち早く採用していた。

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BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。

第924話からのターン。暗号資産、DeFi、NFTに感化された新進気鋭の若手が定期的に登場します!
ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムもあり、アメリカ発の最新情報など絶妙にサンドウィッチされて生きた情報をお届けいたします。

第596話~第923話まで、バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきました。

~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。

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