様々な仮想通貨がそれぞれのブロックチェーン上に誕生し、その中でも多様なトークンが生まれている。そしてそれぞれの仮想通貨やトークンが特定のサービスを中心とした独自の経済圏を形成している。
そして、ビットコインやイーサリアムといった各ブロックチェーン上のエコシステムが整うにつれて、次はそのブロックチェーン同士が互換性を持ってシームレスにサービスや通貨をやり取りできるようになることが、次の課題となった。
そしてそれが、ブロックチェーンの「相互運用性」と呼ばれる問題である。ブロックチェーンにおける相互運用性とは、異なるブロックチェーン同士の特有のデジタル資産をやり取り、活用できるようになることである。相互運用が可能なシステム同士では、ブロックチェーン同士の接続とデジタル資産の送受信が容易になる。
相互運用性のメリット
①カスタマイズ可能なweb3.0サービス
各ブロックチェーンのシステムとアプリを接続可能とする能力は、ウェブ3.0を創るために必須の機能である。そして多くの専門家が、相互運用可能なスマートコントラクトは様々な重要なビジネスの情報を、プライベートなネットワークとパブリックなネットワーク間で、カスタマイズ可能な形でやり取りできるようになり、ヘルスケアや法律、不動産などの業界で大きな利用可能性があると考えられている。更に、ブロックチェーンの相互運用性は、複数のトークンを用いたウォレットや取引を可能とし、多くの仮想通貨ユーザーの経験を向上させる。
②よりdecentralizedなコミュニティ
個人への非中央集権化というのが各ブロックチェーンの最重要事項なのに対して、相互運用性の確保による複数のブロックチェーンの接続は、さらなる非中央集権的経済とシステムの悪率を可能とする。イーサリアムの様に一つのブロックチェーン上で数千のDAppsを運用するのではなく、各アプリケーションに特化したブロックチェーンが誕生し、それぞれがメインハブにてお互いを助け合うという未来がくるだろう。
次回の記事では実際に相互運用性を実現している3つの手法について紹介していく。
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BlockRabbit『クリプト訪ねて三千里』とは。
第924話からのターン。暗号資産、DeFi、NFTに感化された新進気鋭の若手が定期的に登場します!
ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムもあり、アメリカ発の最新情報など絶妙にサンドウィッチされて生きた情報をお届けいたします。
第596話~第923話まで、バトンタッチを受けたcryptoトレーダーは、DeFiとは何ぞや?ユーザー目線でコツコツ嚙み砕いていくコラムを書いていきました。
~第595話まで
現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。