Active Addresses(アクティブアドレス)の仕組みと見方を解説。Daily Active Addresses(DAA)の計算方法や、Transaction Count、Token Velocity、Network Valueなどと組み合わせたオンチェーン分析の活用方法を整理します。暗号資産市場では、価格や時価総額だけではなく、ブロックチェーンが実際にどの程度利用されているのかを分析するオンチェーンデータへの注目が高まっています。
その中でも最も基本的なネットワーク利用指標の一つがActive Addresses(アクティブアドレス)です。
ETFフローやデリバティブ市場が短期的な価格形成に影響を与える一方、Active Addressesはブロックチェーンそのものの利用状況を把握するために利用されます。
本記事では、Active Addressesの基本概念から、他のオンチェーン指標との組み合わせまで整理します。
Active Addressesとは何か
Active Addressesとは、一定期間内に送金または受取を行ったユニークアドレス数を示すオンチェーン指標です。
最も一般的なのはDaily Active Addresses(DAA)であり、1日あたりに実際に利用されたアドレス数を集計します。
ブロックチェーン上で活動したアドレス数を測定することで、ネットワークの利用状況を把握できます。
Active Addressesの計算方法
一般的には、一定期間内に送信または受信を行った重複のないアドレス数を集計します。
例えば、
- 送信したアドレス
- 受信したアドレス
を重複なく数えたものがActive Addressesです。
分析サービスによって細かな定義は異なりますが、基本的な考え方は共通しています。
なぜActive Addressesが重要なのか
価格だけではネットワークが実際に利用されているかは分かりません。
例えば価格が上昇していても、利用者数が減少している可能性があります。
反対に価格が横ばいでも、利用者が増加していればネットワーク利用は拡大していると考えられます。
そのためActive Addressesは、価格とは異なる視点からネットワークの健全性を分析する指標として利用されます。
Active Addressesが増加する場合
Active Addressesが増加している場合、ネットワーク利用が活発化している可能性があります。
背景としては、
- 新規ユーザーの増加
- 送金需要の増加
- DeFi利用拡大
- NFT取引の増加
などが考えられます。
ただし、ボットや自動化された取引による影響も含まれる可能性があります。
Active Addressesが減少する場合
Active Addressesが減少する場合、ネットワーク利用が低下している可能性があります。
例えば、
- 市場参加者の減少
- 送金需要の低下
- オンチェーン活動の縮小
などが背景となることがあります。
ただし、レイヤー2への移行や取引所内部処理の増加など、必ずしも需要減少だけが原因とは限りません。
Transaction Countとの違い
Transaction Countは取引件数を示します。
一方、Active Addressesは利用したアドレス数を示します。
例えば、
- 少数のアドレスが大量取引する場合
- 多数のアドレスが少量取引する場合
では、Transaction CountとActive Addressesは異なる動きを示すことがあります。
両者を組み合わせることで利用状況をより正確に把握できます。
Token Velocityとの関係
Token Velocityは資産がどれだけ循環しているかを示す指標です。
例えば、
- Active Addresses増加
- Token Velocity上昇
であれば、利用者数だけでなく資金循環も活発になっている可能性があります。
一方で、Active Addressesが増加してもVelocityが低下している場合は、小口取引が中心となっている可能性があります。
NVT Ratioとの組み合わせ
NVT Ratio(Network Value to Transactions Ratio)は、時価総額と取引量を比較する指標です。
Active AddressesとNVT Ratioを組み合わせることで、ネットワーク利用と市場評価のバランスを分析できます。
例えば、
- Active Addresses増加
- NVT改善
であれば、利用拡大が市場評価を支えている可能性があります。
DeFi・L2時代の注意点
近年ではEthereum Layer2やロールアップの普及により、オンチェーン活動が複数のネットワークへ分散しています。
また、1人のユーザーが複数アドレスを保有することも一般的です。
そのため、Active Addressesは『ユーザー数』そのものではなく、『ネットワーク利用の規模』を示す指標として解釈する必要があります。
他のオンチェーン指標との組み合わせ
Active Addressesは単独ではなく、以下の指標と組み合わせることで分析精度が向上します。
- Transaction Count
- Transaction Volume
- Token Velocity
- NVT Ratio
- Exchange Netflow
- Protocol Revenue
例えば、
- Active Addresses増加
- Transaction Volume増加
- Protocol Revenue増加
であれば、ネットワーク利用の拡大が実際の経済活動につながっている可能性があります。
利用時の注意点
Active Addressesにはいくつかの限界があります。
主な注意点として、
- 1人で複数アドレスを利用できる
- ボットや自動化されたアドレスも含まれる
- レイヤー2利用はチェーンごとに分散する
- 取引所内部取引は反映されない
ことが挙げられます。
そのため、Active Addressesだけでネットワーク価値を判断するのではなく、他のオンチェーンデータと組み合わせて分析することが重要です。
まとめ
Active Addressesは、一定期間内に送受信を行ったユニークアドレス数を示すオンチェーン分析の基本指標です。
ネットワーク利用状況を把握するための重要なデータであり、Transaction Count、Token Velocity、NVT Ratio、Protocol Revenueなどと組み合わせることで、ブロックチェーン経済圏の実態をより深く分析できます。
価格だけでは見えないネットワークの成長性や利用状況を把握するために、Active Addressesは暗号資産市場における代表的なオンチェーン指標の一つとして広く活用されています。








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