Posted on March 1, 2017 by antonylewis2015
*この記事はbitsonblocks.netより許可を頂き日本語に翻訳してご案内しております。
2016年は「ブロックチェーンは問題探索のソリューションです。」という言葉にそって、分散型台帳の技術が進化しました。
分散型台帳とは、データが何で、どのように追加されるかを共有しつつコントロールするデータベースであり、これまで我慢してきた「リコンサイル」の回避策に対する戦略的なソリューションとされています。この戦略的ソリューションは、金融サービスだけでなく、すべての業界に適用することができます。
インフラを構築しない方法
まずは、想像してみてください。あなたの組織のコントロールしているデータと、別の組織のコントロールしているデータと一致させることが必須となっているシステムを設計しなければいけないことを。さらに、このデータは、あなたの責任と義務において数百万〜数十億ドルを左右します。組織の存続はデータの正確さにかかっており、間違いは多大なコストを伴います。一方で、データは常に変動しています。
自社の考えと別の組織の考えを外部業者に確認させて、独自のロジックとデータベースを保有しデータを保管するといった細部にのみこだわったシステムのデザインをしますか?
別の組織が採用している計算方法を無視して、あなたのロジックやビジネスルールと他人のものが一致するだろうという希望的観測だけで、独自の計算エンジンを作りますか?
どちらかにエラーが発生した時に、どちらがエラーを起こしたのかの責任追求や原因調査に、時間、エネルギー、コストがかかると知りながら、相手の組織にシステムを整備する責任を任せることができますか?
どちらも答えは「ノー」ではないでしょうか。しかし、私たちは独自に、あるいはお互いにこのような方法で金融インフラを築いてきました。※「こちらとあちらが見ているもの」を参照
問題
問題の鍵は:
- データを確認する前に記録していることです。つまりは、相手方が考えを確認する前に、こちらの考えを書き込んでいるということです。
- また、計算を独立して行っていることもあげられます。ビジネスロジックについて、文面上だけで同意し、それぞれ別でそのロジックに合うものをコンピューターでコード化しようとします。同じコードを使うことはしません。
データを記録する前に、本当に正しいのか確認したくありませんか?ただ結果だけでなく、計算ロジックに関してもお互い同意したくありませんか?
分散型台帳: これこそが技術的な解決方法
分散型台帳って何でしょうか?
リコンサイルは、事実を記録するプロセスの一環として利用されます。つまり、事後でリコンサイルするのではありません。組織は、記録作業を終えた後に外部から確認するのではなく、同時進行で確認を行うことができます。
どういうことかと言うと、分散型の台帳は、コネクションと検証と言う基準の上に成り立っており、関係者がその事象に同意しなければ記録をしない設計となっています。
約束事が契約上どのように進められるのかの背後にあるロジックも、コードで合意され、先に確認されているので、文言の変更として、その計算も必然的に同意したとみなせます。これらロジックの考え方は、時に「スマートコントラクト」と呼ばれています。
結論
今まで、私たちは自社内で独立した記録や計算を行っており、相手方との確認は事後作業でした。そんな中、分散型台帳は、同時進行で確認を行うという戦略的なソリューションとして提供されています。