現代において、多くのアマチュアミュージシャンがTikTokやYouTube、SoundCloudといったインターネットのプラットフォーム上で有名になってきている。しかし、現時点では彼らの音楽活動をマネタイズする方法は限られていた。
そして、スタートアップ企業の”Sound”はNFTを用いて、そのようなインターネット上のアマチュアミュージシャンにもマネタイズの方法を与え、そこから正当な報酬を受けとることができると信じている。
今週水曜日に、Soundは複数の企業、エンジェル投資家、著名なミュージシャンなどから総額5億円を資金調達した。
Soundの共同創業者であるDavid Greensteinは10代の間にレコー関連会社で働いた経験があり、その経験から「今のストリーミング主流の音楽業界は、特に無名のミュージシャンにとっては過酷な環境」と語る。
現在のストリーミングシステム上では、ファンは自分の好きなアーティストにのみ多くのお金を渡すことができず、アーティスト側もファンとの関係を築くことはできない。ストリーミングサービスは、アーティストに多数のリスナーが付いていることを知らせることはできても、直接的な交流は持つことはできない。
そしてこの問題に対する解決策を、NFTとWeb3.0を用いて提供する。この2つの技術を用いることで音楽産業に、全く新たな経済とコミュニティを形成することが可能となる。
Soundのサービスは、一つの曲ごとに25個のNFTを生成し、NFTの所有者は曲のなかに自分のコメントを載せることができる。各NFTは約400ドルほどで取引されている。
さらに、Soundは”listening parties”というサービスを提供し、ここではファンとミュージシャンが集結し、ファンとミュージシャンが交流する。
NFTの保有者はそのNFTを売買することが可能である。しかし、NFTを売却すればその曲に対してコメントできるたった25個しかこの世の存在しない権利を手放すこととなる。そして売却により、何よりそのステータスとそのミュージシャンを早い段階から発掘していたファンであるという証明を失う。
このようなブロックチェーンとNFTを用いた音楽系サービスはSoundに留まらず、AudiusやRoyalなどのサービスも存在する。
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現在の実態経済からは少し離れたところに、もう1つの経済圏がブロックチェーンによって興ると考えるShoが、その興隆を追っていくために毎日1社ずつ界隈のプロダクトを紹介していく超短編気まぐれ日刊コラムであり、メディア記事も幾つかピックアップしてお届けしておりました。