クリプト訪ねて三千里:第52話 Anchorage

デジタル資産を語るうえで、切っても切り離せない関係にあるのがこのカストディアン。今日も新興カストディアンで頭角を現しつつある一社をご紹介します。

デジタル資産カストディの新しい形。

 

Union Square VenturesのFred Wilsonも、よりクリプトやデジタル資産が普及するための第1条件としてカストディの重要性を指摘していたToken Summitでの講演を受けて、本日ご紹介するのはデジタル資産のカストディアンであるAnchorage。

 

BitGo等の巨人らが犇めくカストディサービスにおいて、Anchorageが評価を受ける1つのポイントは”単純なコールドストレージとは異なる点”です。通常、カストディというと厳重なセキュリティ管理がされている業者に資産を預けるため、今後盛り上がってくるはずであるStakingやネットワークのガバナンスへの参加ができませんでした。

しかし、Anchorageでは上記のようなデジタル資産特有の”機能”を享受できるようなカストディを行っていると主張しています。これは大変画期的なことで、2019年の6月30日にEtheruemがPoSに移行されると言われている背景で、資産をただ寝かしておくだけでなくStakingに回せるか否かは非常に大事な機能となってくるはずです。

 

彼らの製品の売りは3つ。

1.Quoram:トランザクションを行う際に、一定数の承認を得る必要がある設計。

→誰に権限を移して、幾つの承認を集める必要があるのかを設定可能となっています。

2.行動の分析:トランザクションが行われた後の妥当性を検証。

→独自の幾つかの指標を用いて、不審なトランザクションを防止します。

3.ハードウェアキー: より強固なセキュリティを。

→AnchorageではHardWare-Security-modules(HSMs)を導入しており、ユーザーが承認しないことにはトランザクションをすることができない仕様になっています。

 

 

Squareの初期メンバーとして活躍していた共同創業者のDiogo MónicaとNathan McCauleyが立ち上げ、リード投資家はAndreessen Horowitsのa16z。同時にAngeListのNaval RavikantやPolychainもシリーズAに参加しています。

 

【Anchorage】

・出資ラウンド(2019/5現在):Series A

・資金調達額:$17M

・売上予測:$2M

 

*出典はCrunchBase

https://www.crunchbase.com/organization/anchorage

・ポジションについて

2019年5月現在の従業員は-50名?(正確な情報は不明)。

-休暇も事前に申請すれば特に上限は無い

-ランチやディナー、スナックも完備

-ストックオプションあり

空きのポジションがいくつかあるので挑戦してみは如何でしょうか!